同種骨髄移植後の再発に対するドナーリンパ球輸注療法(DLT)の治療成績
目的 骨髄移植(BMT)後の再発例にドナーリンパ球輸注法(DLT)を試みその効果を検討した. 症例および結果 94年11月から96年11月までの2年間に, 6症例に対してBMTと同一ドナー(いずれも血縁者)からDLTを施行した. 患者プロフィール 平均年齢;32歳(20~49歳), 男性4人・女性2人, 疾患;CML1例:AML3例:ALL1例:MDS1例, BMT時の病期;]low risk 2例(AML 1CR, MDS RAEB)・high risk 4例(CML blast crisis, AML 1PR, AML CNS relapse, ALL CNS relapse), BMTか...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 目的 骨髄移植(BMT)後の再発例にドナーリンパ球輸注法(DLT)を試みその効果を検討した. 症例および結果 94年11月から96年11月までの2年間に, 6症例に対してBMTと同一ドナー(いずれも血縁者)からDLTを施行した. 患者プロフィール 平均年齢;32歳(20~49歳), 男性4人・女性2人, 疾患;CML1例:AML3例:ALL1例:MDS1例, BMT時の病期;]low risk 2例(AML 1CR, MDS RAEB)・high risk 4例(CML blast crisis, AML 1PR, AML CNS relapse, ALL CNS relapse), BMTから再発までの期間;平均6.3ヶ月(3ヶ月~10ヶ月) DLT前の化学療法と反応性 CML(再発時急性転化)1例;VP療法でPR, AML3例;DCMPまたはICMPでCR, ALLおよびMDS各1例(いずれも早期再発(末梢血芽球1%以下));施行せず DLT施行回数と治療効果/GVHD(1回輸注リンパ球;数約1x108/kg)CML;2回施行するもNR/3週後grade3, AML;1回施行1ヶ月後に再発/grade0・3回施行後5ヶ月間CR/grade3・3回施行後2ヶ月以上CR/grade2・MDS;1回施行後2ヶ月間stable/grade2, ALL;2回施行(未評価). 考察 再寛解導入療法でCRに到達したAML3例中2例に寛解維持効果を認めた. うち1例はBMT3ヶ月後の再発であることを考慮すると, DLT施行後5ヶ月間のCR維持はDLTが極めて有効であったことを示している. 有効の2例がともにDLIを3回施行し2~3度のGVHDを発症しているのに対し, 無効の1例では施行回数が1回のみでGVHDが発症しなかったことより, 輸注リンパ球数が有効性の重要因子であることが示唆される. また, CML biastic crisis例ではGVHD発症にも関わらずDLTが無効であったことより, DLTの有効性には施行時の腫瘍量ができるだけ少ないこと重要と思われる. |
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ISSN: | 0546-1448 |