PCR-SSCP法によるマイクロサテライト多型の検出
【目的】骨髄移植後, ドナーの造血細胞の生着状態及び再発等を管理することは臨床上重要である. ドナーと患者を識別するための遺伝子マーカーとして, マイクロサテライトは, 多型性に富みヘテロ接合性が高く有用である. マイクロサテライトの検出方法は, 従来PCR産物をポリアクリルアミド電気泳動し, その塩基長を測定することでおこなわれている. 今回, 骨髄移植後の検体を用いマイクロサテライトの多型性をPCR-SSCP法で検出することを検討したので報告する. 【方法】骨髄移植前後の患者, ドナー及び健常人の末血からライトに特異的なプライマーを用いて, 同一のPCR条件で増幅後, PCR-LIS-SS...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 【目的】骨髄移植後, ドナーの造血細胞の生着状態及び再発等を管理することは臨床上重要である. ドナーと患者を識別するための遺伝子マーカーとして, マイクロサテライトは, 多型性に富みヘテロ接合性が高く有用である. マイクロサテライトの検出方法は, 従来PCR産物をポリアクリルアミド電気泳動し, その塩基長を測定することでおこなわれている. 今回, 骨髄移植後の検体を用いマイクロサテライトの多型性をPCR-SSCP法で検出することを検討したので報告する. 【方法】骨髄移植前後の患者, ドナー及び健常人の末血からライトに特異的なプライマーを用いて, 同一のPCR条件で増幅後, PCR-LIS-SSCP法で多型を検出した. 95℃ 5min加熱変性後, 10%ポリアクリルアミドゲル電泳動(ミニゲルサイズ:90×80×0.75mm)を行い, 銀染色でバンドを検出した. 2人の健常人白血球数を同一にした末梢血を任意に混合した試料からゲノムDNAを抽出し, これらの試料を用いてマイクロサテライトの検出感度を測定した. 【結果及び考察】2人の健常人の混合血液試料からマイクロサテライトを検出すると, 混合比1:99まで両者を識別できるバンドを検出できた. 4例の骨髄移植後の末梢血検体では, 2例がドナー型, 2例はキメラになっていることが確認できた. キメラ状態を示した検体の採取時期は患者のGVHD, または再発の発症時期と関連していた. ドナーと患者間のPCR産物の塩基長差が少ない場合, 従来の方法では, 特にミニゲルでの判定は分離能が劣ることがある. しかし, SSCPの特徴により本法では, 簡便, 迅速かつ識別精度が向上すること, さらに輸血後GVHDの確認への適応も可能であると考えられた. |
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ISSN: | 0546-1448 |