市販RDBソフトを用いた輸血管理システム
輸血管理におけるコンピュータ化の主たる目的は患者情報のデータベース化である. 血液型, 不規則性抗体の有無, 検査日, 輸血歴, 副作用情報等が輸血申込時に入手できればより安全な輸血が可能であると考える. 我々はパソコンを4台, バーコードリーダーを2台, RDBソフトにdBASE IVを用い製剤管理を含めた輸血管理システムをLANを用いて構築した. 医事システムとの接続は技術的・経済的理由で行っていないが, 属性データはFDを介し入手可能となっている. 血液製剤情報も血液センター統一システムの導入により添付バーコードによる入庫入力からFDによる入手が可能となり, 入庫時の作業量・月末時の購入...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 輸血管理におけるコンピュータ化の主たる目的は患者情報のデータベース化である. 血液型, 不規則性抗体の有無, 検査日, 輸血歴, 副作用情報等が輸血申込時に入手できればより安全な輸血が可能であると考える. 我々はパソコンを4台, バーコードリーダーを2台, RDBソフトにdBASE IVを用い製剤管理を含めた輸血管理システムをLANを用いて構築した. 医事システムとの接続は技術的・経済的理由で行っていないが, 属性データはFDを介し入手可能となっている. 血液製剤情報も血液センター統一システムの導入により添付バーコードによる入庫入力からFDによる入手が可能となり, 入庫時の作業量・月末時の購入処理業務の軽減, さらに登録時における血液製剤の室温放置が大幅に短縮したことで品質劣化防止にも役立っている. またデータベース化を行う際, 患者マスターファイルは一患者一レコードが原則である. 本システムも入力は仮名入力のほかに漢字モードによる入力で行い, 多重登録の防止による情報の有効活用と患者取り違いによる医療過誤防止に役立てている. 血液請求時に患者情報が容易に検索でき, 大量出血等の緊急時でも短時間で血液を準備でき安全な輸血が可能となったほか, 不規則性抗体の陰性化した患者へも適合血が選択でき遅発性輸血副作用の防止に寄与できた. 複雑化した輸血業務の中, 膨大な患者データを迅速・正確に選び出すにはコンピュータは必須である. しかし, 多くのソフトは大規模病院向けであり中小規模病院ではなかなか普及していないのが現状である. 我々はパソコン, 市販RDBソフト等を用い患者情報のデータベース化を中心とした輸血管理システムを当検査室の業務形態に合わせ, また他部門との連携を含めた形で構築した. システム管理という新たな業務が増えたものの, 今回用いた市販ソフトは構築性, 機能追加変更が容易であり, 他施設でも利用可能であると考える. |
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ISSN: | 0546-1448 |