抗HLA抗体によると考えられるNAITPの同胞発症例について

妊娠によって産生されたと考えられる抗HLA抗体で,NAITPの同胞発症例を経験した.第1子は出生時に点状出血が認められ,3日目には増加し,血小板数も9,000/μlと減少したために3日目と7日目に濃厚血小板を1単位ずつ輸注した.血小板減少は一過性で2週間ごろには回復した.第2子も出生時に点状出血があり,血小板数が42,000/μlであったが,無処置にて回復した.血小板減少の原因を検索したところLCT法で陽性となり,解析から抗A24+抗Cw1+α(抗Bw4)を同定した.家族のHLA型は父親がA24Cw1B54/A33B44,母親がA2Cw7B39/A31Cw9B62,第1子がA24Cw1B54/...

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Hauptverfasser: 生田満, 阿部浩, 工藤進三, 中村幸夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:妊娠によって産生されたと考えられる抗HLA抗体で,NAITPの同胞発症例を経験した.第1子は出生時に点状出血が認められ,3日目には増加し,血小板数も9,000/μlと減少したために3日目と7日目に濃厚血小板を1単位ずつ輸注した.血小板減少は一過性で2週間ごろには回復した.第2子も出生時に点状出血があり,血小板数が42,000/μlであったが,無処置にて回復した.血小板減少の原因を検索したところLCT法で陽性となり,解析から抗A24+抗Cw1+α(抗Bw4)を同定した.家族のHLA型は父親がA24Cw1B54/A33B44,母親がA2Cw7B39/A31Cw9B62,第1子がA24Cw1B54/A2Cw7B39,第2子がA24Cw1B54/A31Cw9B62であり,A24Cw1B54のハプロタイプによって産生されたと考えられた.しかし,B54はCw1に包含されているために抗B54の有無を確認できなかった.また,抗HPA抗体,不規則抗体の存在は否定された.
ISSN:0546-1448