PCR-SSCP法によるHLA-B22グループのアリル解析

[目的]HLA-B22グループは血清学的にB54, B55, B56に分類される. また, split抗原としてB55.1, B55.2, B22Nも提唱されている. 今回, これらB22グループについて, PCR-SSCP法によるDNAタイピングを試みた. [方法]基本的にはB40グループの解析で我々が以前に報告した方法を用いた(第3回組織適合性学会). 血清学的タイプ既知の検体について, genomic DNAを用いて2段階のPCRを行った. 1st-PCRではエクソン2, エクソン3両方を含む領域を増幅した. 5^1 側のプライマー(BEX2-1)は, B22, B15, B44, B4...

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Hauptverfasser: 坂内誠, 林玲, 徳永勝士, 田中秀則, 植木純一, 赤座達也, 藤澤洌, 十字猛夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的]HLA-B22グループは血清学的にB54, B55, B56に分類される. また, split抗原としてB55.1, B55.2, B22Nも提唱されている. 今回, これらB22グループについて, PCR-SSCP法によるDNAタイピングを試みた. [方法]基本的にはB40グループの解析で我々が以前に報告した方法を用いた(第3回組織適合性学会). 血清学的タイプ既知の検体について, genomic DNAを用いて2段階のPCRを行った. 1st-PCRではエクソン2, エクソン3両方を含む領域を増幅した. 5^1 側のプライマー(BEX2-1)は, B22, B15, B44, B46, B51, B52などに特異性を持ち, 3^1 側はB locus共通のものを用いた. 1st-PCRの増幅産物を100倍に希釈し, それを鋳型とし, エクソン2またはエクソン3のみをそれぞれ再度PCR法により増幅した(2nd-PCR). 2nd-PCRの増幅産物をSSCP法により解析した. [結果]1st-PCRではBEX2-1に特異的なHLA-Bタイプを持つものは増幅したが, 他のタイプのみのものでは増幅が認められず, pseudogene等の増幅はないものと思われた. エクソン3の2nd-PCR産物のSSCPでは, B55.2, B56, B22Nがそれぞれ区別されたが, B54とB55.1は共通のパターンを示した. 一方, エクソン2では, B54とB22Nがそれぞれ独自のパターンを示し, B55.1, B55.2, B56が共通のパターンを示した. [考察]エクソン2とエクソン3の両方のSSCPを行うことにより, 血清学的に分類されるすべてのB22タイプが区別された. 塩基配列の決定によりそれぞれのアリルの特定を行うとともに, 血清学的には区別されないアリルが他に存在するかどうかを検討する予定である. 今後, B22グループや以前報告したB40グループの他にも, 同様の方法を応用することによりHLA-Bアリルの解析が可能と思われる.
ISSN:0546-1448