人工股関節全置換術における自己血輸血法

目的:我々は比較的出血量の多い人工股関節全置換術(以下THA)に対し, 貯血式自己血輸血を主体に回収式自己血輸血, 低血圧麻酔などを併用して同種血輸血を回避してきた. 今回は上記のような輸血対策を実施していなかった時期の症例と, 貯血式自己血輸血と低血圧麻酔を併用した最近の症例との間で手術時間, 出血量, 血液検査, 同種血輸血回避率, 合併症などを比較検討した. 対象:十分な輸血対策をしていなかった1987年以前の中で1985年5月以降の100例(B群)と, 自己血輸血を実施した1992年7月から!993年8月までの92例である(A群). 結果:手術時間, 術中出血量, 術後出血量, 総出血...

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Hauptverfasser: 谷知久, 大橋俊郎, 大友啓資, 小口光昭, 荒井毅, 太田万郷, 大東美生, 篠原有美
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:我々は比較的出血量の多い人工股関節全置換術(以下THA)に対し, 貯血式自己血輸血を主体に回収式自己血輸血, 低血圧麻酔などを併用して同種血輸血を回避してきた. 今回は上記のような輸血対策を実施していなかった時期の症例と, 貯血式自己血輸血と低血圧麻酔を併用した最近の症例との間で手術時間, 出血量, 血液検査, 同種血輸血回避率, 合併症などを比較検討した. 対象:十分な輸血対策をしていなかった1987年以前の中で1985年5月以降の100例(B群)と, 自己血輸血を実施した1992年7月から!993年8月までの92例である(A群). 結果:手術時間, 術中出血量, 術後出血量, 総出血量では有意にA群が優り, 特に合併症もなかった. B群では97例に同種血輸血を実施したが, A群では1例に同種血輸血を実施したのみであった. THAにおいて貯血式自己血輸血と低血圧麻酔を利用すれば同種血輸血の回避は十分可能と思われた.
ISSN:0546-1448