当院におけるHLA適合血小板の使用状況について

1986年4月から1993年3月までの7年間に京都府赤十字血液センターから供給されたHLA適合血小板の使用状況について若干の検討を行ったので報告する. HLA適合血小板使用量は, 1989年度まで徐々に上昇し, 3,530単位, 全血小板供給量の16%とピークに達したが, その後減少傾向を示した. また, 1990年度までは, 白血病患者の20~30%において, HLA適合血小板が使用されたが, 1991年度以降において, 4%にまで低下した. この減少理由として, 1)全血小板製剤に占める成分採血由来血小板の割合が上昇し, 抗HLA抗体の産生の機会が減少したこと. 2)1991年度以降, ほ...

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Hauptverfasser: 西村博志, 井上寛之, 笹田裕司, 小黒博之, 平田俊幸, 辻肇, 中川雅夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1986年4月から1993年3月までの7年間に京都府赤十字血液センターから供給されたHLA適合血小板の使用状況について若干の検討を行ったので報告する. HLA適合血小板使用量は, 1989年度まで徐々に上昇し, 3,530単位, 全血小板供給量の16%とピークに達したが, その後減少傾向を示した. また, 1990年度までは, 白血病患者の20~30%において, HLA適合血小板が使用されたが, 1991年度以降において, 4%にまで低下した. この減少理由として, 1)全血小板製剤に占める成分採血由来血小板の割合が上昇し, 抗HLA抗体の産生の機会が減少したこと. 2)1991年度以降, ほぼ全ての血小板製剤及び赤血球製剤に白血球除去フィルターが使用され, 輸血時に混入する白血球数が減少したことが挙げられる. 今後更に, 赤血球MAPの導入によって, HLA適合血小板使用量は減少すると期待される.
ISSN:0546-1448