悪性疾患患者における赤血球MAPの使用適応について

平成5年7月までの1年1ヵ月間における本学での赤血球MAP使用量は1,056単位(全成分赤血球製剤の44%)に及んでいる. 使用経験例はサンドイッチ症例を含め235例である. 今回血液疾患39症例(CML 1, MDS 3, AUL 1, AML 9, APL 4, ALL 9, EL 1, MM 3, ML 8)と婦人科疾患30症例(子宮癌 20, 卵巣癌 6, 腔癌 4)を対象として使用適応を検討した. BUN30mg/dl以上でかつCRE1.3mg/dl以上の所見が血液患者8例(21%), 婦人科患者8例(27%)にみられた. 総蛋白4.9g/dl以下が血液患者6例(15%), 婦人科患...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1994, Vol.40 (3), p.552-553
Hauptverfasser: 中辻理子, 伊東満子, 白井富美子, 田中幹子, 寺尾俊彦, 竹下明裕, 前田真
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:平成5年7月までの1年1ヵ月間における本学での赤血球MAP使用量は1,056単位(全成分赤血球製剤の44%)に及んでいる. 使用経験例はサンドイッチ症例を含め235例である. 今回血液疾患39症例(CML 1, MDS 3, AUL 1, AML 9, APL 4, ALL 9, EL 1, MM 3, ML 8)と婦人科疾患30症例(子宮癌 20, 卵巣癌 6, 腔癌 4)を対象として使用適応を検討した. BUN30mg/dl以上でかつCRE1.3mg/dl以上の所見が血液患者8例(21%), 婦人科患者8例(27%)にみられた. 総蛋白4.9g/dl以下が血液患者6例(15%), 婦人科患者2例(7%)でみられ, ALB値2.9g/dl以下が前者18例(46%), 後者15例(50%)に認められた. 5~9.5ヵ月間に42~123単位のMAP血輸血を受けた血液患者7例中2例でFBG43~102mg/dl, 2例で623~665mg/dlを測定した. 婦人科患者7例(23%)でFBG501mg/dl以上, 2例(7%)でFDP-DD44μg/ml以上が認められた. 腎障害, 低ALB血症患者でのMAP血使用は注意すべきであるが, 慢性DIC状態でのMAP血(採血後2~3週以内)は有効であると考えられた.
ISSN:0546-1448