成人同種骨髄移植ドナーの骨髄採取術における週1回エリスロポエチン皮下投与を用いた自己血貯血法

公的骨髄バンクが開始され, 骨髄採取術の安全性がにわかに注目されている. 骨髄採取術には, 頻度は低いものの重篤な合併症が起こり得ることがこれまで指摘されている1)2). 善意の健常人に行われる処置としては, 自己血輸血では不充分で他家血を用いる場合があり得ることも, ウイルス感染などの危険性を考えると問題である. また, 目的とする骨髄有核細胞数を採取できない場合が時としてある点1)も留意すべきである. 我々は, ドナーに対する負担を最小限にとどめ, かつ, 安全に十分量の骨髄有核細胞を確保する目的で, エリスロポエチン製剤を週1回皮下投与して2週間前から800mlの自己血貯血を行う方法を考...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1993, Vol.39(5), pp.824-827
Hauptverfasser: 田野崎, 隆二, 半田, 誠, 平野, 武道, 石田, 明, 岡本, 真一郎, 池田, 康夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:公的骨髄バンクが開始され, 骨髄採取術の安全性がにわかに注目されている. 骨髄採取術には, 頻度は低いものの重篤な合併症が起こり得ることがこれまで指摘されている1)2). 善意の健常人に行われる処置としては, 自己血輸血では不充分で他家血を用いる場合があり得ることも, ウイルス感染などの危険性を考えると問題である. また, 目的とする骨髄有核細胞数を採取できない場合が時としてある点1)も留意すべきである. 我々は, ドナーに対する負担を最小限にとどめ, かつ, 安全に十分量の骨髄有核細胞を確保する目的で, エリスロポエチン製剤を週1回皮下投与して2週間前から800mlの自己血貯血を行う方法を考案し, その有用性を検討した.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.39.824