ポリエステル製白血球除去フィルターによる濃厚血小板中のアナフィラトキシンの吸着

アナフィラトキシン(Ana)は血小板製剤の保存中に多量に生成される事が知られている. 私達は, 今回市販のベッドサイド用白血球除去フィルターがAna(C3a, C4a)および血小板第4因子(PF4), β-トロンボグロブリン(βTG)を強く吸着する事を認めたので報告する. 血漿Ana量は各Ana des-Arg体RIAキットにて測定した. A, B社製の血小板用, 赤血球用フィルター5種を試験した結果, A社の血小板用フィルターのみにC3a, C4a, Anaの吸着(90%程度), およびPF4(85%), βTG(30%)の吸着が観察された. 一方, 血漿fibronectin, fibri...

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Hauptverfasser: 清水哲夫, 安部祐司, 水野伸一, 後藤鉦二, 神谷忠, 小久保幸雄
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アナフィラトキシン(Ana)は血小板製剤の保存中に多量に生成される事が知られている. 私達は, 今回市販のベッドサイド用白血球除去フィルターがAna(C3a, C4a)および血小板第4因子(PF4), β-トロンボグロブリン(βTG)を強く吸着する事を認めたので報告する. 血漿Ana量は各Ana des-Arg体RIAキットにて測定した. A, B社製の血小板用, 赤血球用フィルター5種を試験した結果, A社の血小板用フィルターのみにC3a, C4a, Anaの吸着(90%程度), およびPF4(85%), βTG(30%)の吸着が観察された. 一方, 血漿fibronectin, fibrinogen, von Willebrand因子等の吸着は僅かであった. 一般にほとんど血漿蛋白は陰性に帯電しているが, Anaは強い塩基性蛋白である事, またPF4とβTGは陽性に帯電したC末端構造を有している事から, フィルター表面が陰性に帯電していると仮定すると, Anaは静電気的な力により吸着したものと推測される.
ISSN:0546-1448