Fenwal CS-3000pulsを用いた骨髄血単核球濃縮の試み

今回我々は, 自家骨髄移植を目的として採取された骨髄血に対して, 従来の比重遠心法に変えて, 連続式血球成分分離装置CS-3000plusを用いた, 単核球分離濃縮を試みたので報告する. 対象:脳腫瘍4例, 腎癌1例, 悪性リンパ腫2例, 急性白血病3例の計10例より, 自家骨髄移植を併用した超大量化学療法を施行する目的で, 全身麻酔下で腸骨より採取されたヘパリン化骨髄血(平均1,250ml, WBC3.8×10^8 /kg)を対象とした. 方法:Fenwal CS-3000plusに, 採取チャンパーとしてsmall volume collection chamber(SVCC), プログラ...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1993, Vol.39 (3), p.669-670
Hauptverfasser: 太田健介, 大平秀公, 安井良則, 中尾吉孝, 井上健, 古川佳央, 朴勤植, 任太性, 巽典之, 黒木哲夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回我々は, 自家骨髄移植を目的として採取された骨髄血に対して, 従来の比重遠心法に変えて, 連続式血球成分分離装置CS-3000plusを用いた, 単核球分離濃縮を試みたので報告する. 対象:脳腫瘍4例, 腎癌1例, 悪性リンパ腫2例, 急性白血病3例の計10例より, 自家骨髄移植を併用した超大量化学療法を施行する目的で, 全身麻酔下で腸骨より採取されたヘパリン化骨髄血(平均1,250ml, WBC3.8×10^8 /kg)を対象とした. 方法:Fenwal CS-3000plusに, 採取チャンパーとしてsmall volume collection chamber(SVCC), プログラムとしてmodified procedure1を選択し, 採取した骨髄血を平均6.2サイクル(3-10サイクル)連続的に還流した. この際, 抗凝固剤としてACD液を追加した. 結果:濃縮液の容量は50mlで, ヘマトクリット値は平均4.9%, 血小板数は47.8×10^4 /μlであり, DMSOを10%になるように添加した後, 直接凍結保存が可能であった. 濃縮液中の単核球比率は約95%, 単核球の回収率は平均32.9%で, 自家移植が充分可能な量が回収できた. 考察:本法を用いる事により, 煩雑で, かつ汚染の危険性を伴う比重遠心法による単核球分離操作を省略した, 簡便な骨髄濃縮が可能であった.
ISSN:0546-1448