ATLLに対してPBSCT併用大量化学療法を施した1例

発症後1年を経過し, その間にVEPA等の加療を受け, 一度はCRを行ったものの再発したATLLの症例に対してPBSCTを併用したBAECのプロトコールによる化学療法を行ったので報告する. 症例は53歳女性で, 母親が鹿児島出身であり入院時, 全身に掻痒感を伴った無数の赤色小丘診と, 左右側頸部・右額部・後頭部に鶏卵大の腫瘍がみられた. この症例に対して, BAECの化学療法を行い, あらかじめ末梢より採取しておいた幹細胞を2度に分けて輸注したところ, G-CSFの使用によりWBC1,000以下の期間は9日間であり, day11には1,500に, day14では5,100への回復がみられた....

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Hauptverfasser: 竹川勝宏, 平井学, 田中一巨, 蓮池孝夫, 簾喜予, 山根孝久, 任太性, 巽典之, 黒木哲夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:発症後1年を経過し, その間にVEPA等の加療を受け, 一度はCRを行ったものの再発したATLLの症例に対してPBSCTを併用したBAECのプロトコールによる化学療法を行ったので報告する. 症例は53歳女性で, 母親が鹿児島出身であり入院時, 全身に掻痒感を伴った無数の赤色小丘診と, 左右側頸部・右額部・後頭部に鶏卵大の腫瘍がみられた. この症例に対して, BAECの化学療法を行い, あらかじめ末梢より採取しておいた幹細胞を2度に分けて輸注したところ, G-CSFの使用によりWBC1,000以下の期間は9日間であり, day11には1,500に, day14では5,100への回復がみられた. この間, 腸内殺菌等の補助療法は骨髄移植に準じて行った. 治療後, 全身の小丘診は色素沈着を残したものの消失し, 腫瘍も同様に消失した. このようなPBSCT併用による化学療法は難治性のATLLに対しても試みる価値のある治療と思われた.
ISSN:0546-1448