定圧濾過型採漿システム (CPAS-II) の有用性
現在わが国では血漿分画製剤特に血液凝固因子製剤を自給することを目的として全国の血液センターで血漿成分献血を進めておりその成果が上がりつつある. しかし, 今後さらに推し進めて自給自足体制を確立するためにはより安全で簡便なシステムを導入する事が必要と考えられる. これまで我々はその観点から特別な装置を必要とせず落差のみで血漿分離が可能なシステムCPAS-1(Constant Pressure Apheresis System type-I)を開発してきた1)~3). 膜型の血漿分離器と血液バックおよびこれらをつなぐチューブで構成されるこの落差システムは, 特別な装置を用いることなくどこでも血漿採...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1993, Vol.39(3), pp.537-543 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 現在わが国では血漿分画製剤特に血液凝固因子製剤を自給することを目的として全国の血液センターで血漿成分献血を進めておりその成果が上がりつつある. しかし, 今後さらに推し進めて自給自足体制を確立するためにはより安全で簡便なシステムを導入する事が必要と考えられる. これまで我々はその観点から特別な装置を必要とせず落差のみで血漿分離が可能なシステムCPAS-1(Constant Pressure Apheresis System type-I)を開発してきた1)~3). 膜型の血漿分離器と血液バックおよびこれらをつなぐチューブで構成されるこの落差システムは, 特別な装置を用いることなくどこでも血漿採取が行え, また従来からの全血採血と同じ様な感覚で行えることから, 成分献血の経験のないドナーにも受け入れられ易いと言う利点を有している. しかし全ての操作をマニュアルで行うため, より効率的に数多くの血漿採取を行う場合はさらに操作性を向上させることが望まれた. そこでさらに先の落差システムに小型の専用装置を組み合わせることより基本的な動作は落差式と同じで自動的に行うことが可能なシステムCPAS-IIを開発した4)5). そして今回血液センター及びオープン採血並びに移動採血車内にて血漿採取を実施し, その有用性を確認したので報告する. |
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ISSN: | 0546-1448 1883-8383 |
DOI: | 10.3925/jjtc1958.39.537 |