高線量中波長紫外線を照射した濃厚血小板の品質評価について
【目的】1×10^4 J/平方メートル程度の中波長紫外線(UVB)を濃厚血小板(PC)に照射する方法は, 血小板輸血の不応性とPT-GVHDの予防法として実用化が期待されている. 今回, 4×10^4 J/平方メートル, 1×10^5 J/平方メートルの高線量UVB照射が血小板の品質に及ぼす影響をin vitroで評価した. 【方法】常法に従い調製したPCをABO型を合わせ, プールして混和後に3等分した. 1つを非照射コントロールとし, 他のPCには採血後24時間目に4×10^4 及び1×10^5 J/平方メートルのUVBを照射して採血後72時間まで保存した. 照射の前後, 及び48, 72...
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Zusammenfassung: | 【目的】1×10^4 J/平方メートル程度の中波長紫外線(UVB)を濃厚血小板(PC)に照射する方法は, 血小板輸血の不応性とPT-GVHDの予防法として実用化が期待されている. 今回, 4×10^4 J/平方メートル, 1×10^5 J/平方メートルの高線量UVB照射が血小板の品質に及ぼす影響をin vitroで評価した. 【方法】常法に従い調製したPCをABO型を合わせ, プールして混和後に3等分した. 1つを非照射コントロールとし, 他のPCには採血後24時間目に4×10^4 及び1×10^5 J/平方メートルのUVBを照射して採血後72時間まで保存した. 照射の前後, 及び48, 72時間目に検体を取り, 次の試験に供した. 試験項目:pH, 血小板数と粒度分布, 血小板凝集能, 変形能, %HSR, LDH漏出量, β-TG放出量, 白血球数, 白血球細胞の生死, 第VIII因子活性, vWF抗原, フィブリノゲン, フィブロネクチンを測定し, また採血後24時間目のPCに4×10^4 及び1×10^5 J/平方メートルのUVBを照射し, 血小板の膜糖蛋白GPIb, IIb, IIIa, IIb/IIIa, 及びHLA Class Iに対するモノクローナル抗体を用いて, フローサイトメトリーにより, これら膜糖蛋白への影響を検討した. 【結果】非照射コントロール, 4×10^4 及び1×10^5 J/平方メートルのUVBを照射してそれぞれの経時変化を観察した. 血小板数, 白血球数にUVB照射の影響は認められず, pH, 変形能, %HSRは低下し, コラーゲンを用いた血小板凝集能, 白血球死細胞数は増加した. 粒度分布, LDH漏出量, β-TG放出量, 第VIII因子活性, vWF抗原, フィブリノゲン, フィブロネクチンは現在, 検討中である. 膜糖蛋白における影響はGPIIbの僅かな発現量の増加が認められたが, その他の膜糖蛋白においては今回用いたモノクローナル抗体では認められなかった. 【結論】4×10^4 及び1×10^5 J/平方メートルの照射が保存中の血小板に対して, 凝集惹起物質のコラーゲンによる反応が高まる何らかの影響を与えている事が示唆された. |
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ISSN: | 0546-1448 |