Top & Bottomシステムによる1log白血球除去法
【目的】Top & Bottomシステムは通常のバッグシステムに比べて白血球除去率, 特にリンパ球除去率の高いバフィーコート除去濃厚赤血球(BPRCC)の調製が可能であることをわれわれは報告してきた1). 今回, 更に効果的に白血球除去を行うためにBPRCC調製法の検討を行ったので報告する. 【方法】400ml由来全血をTop & Bottomシステムバッグを用いて, バフィーコート法にて, BPRCCと乏血小板血漿(PPP)に調製した. 分離装置はOptipress(バクスター社)を使用した. 抗凝固剤はCPD及びACDを用いた. 全血を室温静置, または, 冷却(4℃)後に...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1993, Vol.39 (2), p.446-446 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】Top & Bottomシステムは通常のバッグシステムに比べて白血球除去率, 特にリンパ球除去率の高いバフィーコート除去濃厚赤血球(BPRCC)の調製が可能であることをわれわれは報告してきた1). 今回, 更に効果的に白血球除去を行うためにBPRCC調製法の検討を行ったので報告する. 【方法】400ml由来全血をTop & Bottomシステムバッグを用いて, バフィーコート法にて, BPRCCと乏血小板血漿(PPP)に調製した. 分離装置はOptipress(バクスター社)を使用した. 抗凝固剤はCPD及びACDを用いた. 全血を室温静置, または, 冷却(4℃)後に遠心分離を行い, 各製剤の成分含量を調べた. 各血球成分の測定はコールターカウンターS-plus IV(コールター社)を用いた. 白血球の種類は, サイトスピン法で判定した. 【結果】室温静置での抗凝固剤の影響を比較すると, BPRCCの赤血球回収率はCPD84.5±1.7%(n=25), ACD85.2±1.5%(n=36)と差は認められなかったが, 白血球除去率は78.4±10.4%, 70.4±8.9%, PPPの血漿回収率は88.1±1.7%, 83.8±2.1%とCPDの方が優れていた. 冷却後に調製された製剤(n=6)の性状は, BPRCCが赤血球回収率85.8±4.8%, 白血球除去率94.8±1.8%, リンパ球除去率99.98±0.01%, PPPは血漿回収率88.5±4.5%であった. 【考察および結論】Top & Bottomシステムを用いてバフィーコート除去法の検討を行った. 室温法で調製されたBPRCCは, CPDの方が, ACDに比べて白血球除去率が高値を示した. また, 冷却法を用いた場合, 赤血球回収率を室温法と同程度に維持した上で, 白血球除去率90%以上で, かつリンパ球除去率の高いBPRCCの調製が可能であった. このときの残存白血球数は5×10^8 個以下であり発熱反応等の輸血副作用防止に有効であると思われる. 【参考文献】1)中條他:トップ&ボトムシステムによる血液製剤の調製. 日輸血会誌, 38:392-400, 1992. |
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ISSN: | 0546-1448 |