抗Pr_2 特異性を示したlow titer cold agglutinin disease
緒言 抗補体直接クームス試験陽性の溶血性貧血を特徴とする寒冷凝集素症における寒冷凝集素活性は通常1,000倍以上を示す. しかし寒冷凝集素価と溶血の程度は必ずしも相関せず, 中には100倍以下でも溶血を示すことがあり, こうした例はlow titer cold agglutinin diseaseと呼ばれる1)~3). 我々は末梢神経障害で発症したlow titer cold agglutinin diseaseの1例を経験し, この抗体にIgM-K型抗Pr_2 特異性を認めたので報告する. 症例 症例は54歳男性で四肢のしびれ, 歩行障害を主訴に1988年1月新潟市民病院神経内科に入院し,...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1992, Vol.38 (1), p.70-74 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言 抗補体直接クームス試験陽性の溶血性貧血を特徴とする寒冷凝集素症における寒冷凝集素活性は通常1,000倍以上を示す. しかし寒冷凝集素価と溶血の程度は必ずしも相関せず, 中には100倍以下でも溶血を示すことがあり, こうした例はlow titer cold agglutinin diseaseと呼ばれる1)~3). 我々は末梢神経障害で発症したlow titer cold agglutinin diseaseの1例を経験し, この抗体にIgM-K型抗Pr_2 特異性を認めたので報告する. 症例 症例は54歳男性で四肢のしびれ, 歩行障害を主訴に1988年1月新潟市民病院神経内科に入院し, IgM-K型のM蛋白と神経生検にて脱髄を認め, monoclonal gammopathyに伴うataxic polyneuropathyと診断された. Double filtration plasmapheresisにより神経症状は改善したが, 1989年2月頃より急速に貧血が進行したため6月血液科に転科した. |
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ISSN: | 0546-1448 |