白血球除去フィルターの血小板機能への影響とその輸血副作用阻止効果

近年, 血小板輸血の際に混入した自血球除去を目的としたフィルターが開発され, 血小板輸血の副作用に対して広く検討されるようになった. また, 同時にフィルターの血小板機能におよぼす影響の検討もなされ, フィルター通過前後の血小板機能への影響はほとんどなく, その回収率は約90%と良好でありその有用性が報告されている1)～6). 今回, 我々は白血球除去フィルターの血小板機能におよぼす影響をより詳細に調べ, また血小板輸血の副作用に対する臨床的効果を検討し, 若干の知見を得たので報告する. 対象および方法 神奈川県赤十字血液センターより提供された濃厚血小板(Platelet Concentrate : PC)を試料として用いた. 白血球除去フィルターは, Pall PL-50あるいはPall PL-100(日本ポール社製)を使用し, 毎分6mlでフィルターを通過させて経時的に分取し, それぞれの血小板機能を検討した.