心電図所見からみた50歳以上の成分献血者とくに頻回献血者の検討

1986年4月より, 全国の日赤血液センターにおいて成分献血が導入されてからすでに5年経過した. 導入当初は, 献血老の安全性確保の目的から, 成分採血希望者に対して全員事前に心電図検査が義務づけられ, その後も心電図検査のもつ意義を重要視する意見があるものの, 一方では全国の総献血数の8%強が成分献血であり, とくに問題が見受けられないところから, 心電図検査の必要性について疑義を持つ人も少なくない. そこで今回われわれは心電図上で変化を起こしやすいと予想される50歳以上の頻回な血漿成分献血者を対象にして, 経年的に心電図上の変化に検討を加えたところ, とくに頻回な成分献血に由来すると疑われ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1991/09/15, Vol.37(4), pp.523-527
Hauptverfasser: 横山, 繁樹, 芦田, 美喜子, 松浦, 尚雄, 細井, 武光
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1986年4月より, 全国の日赤血液センターにおいて成分献血が導入されてからすでに5年経過した. 導入当初は, 献血老の安全性確保の目的から, 成分採血希望者に対して全員事前に心電図検査が義務づけられ, その後も心電図検査のもつ意義を重要視する意見があるものの, 一方では全国の総献血数の8%強が成分献血であり, とくに問題が見受けられないところから, 心電図検査の必要性について疑義を持つ人も少なくない. そこで今回われわれは心電図上で変化を起こしやすいと予想される50歳以上の頻回な血漿成分献血者を対象にして, 経年的に心電図上の変化に検討を加えたところ, とくに頻回な成分献血に由来すると疑われるような所見は現在のところまったく認められなかったので, その詳細を報告するとともに高齢者における成分採血施行時の注意点に言及した.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.37.523