RIA法, ELISA法による, 血液疾患患者の血中Erythropoietin濃度に関する検討
近年, Erythropoietin(以下Epo)の純化が進み, 従来のbioassayに代って, 免疫学的手法による, 血中Epo温度の測定が可能となっている. 最近, 我々は, 三種類のRIA若しくはELISA法による血中Epo濃度測定キットについて検討する機会を得たので, 血液疾患患者の血中Epo値について測定し, 若干の検討を加えた. 〈方法〉中外製薬・三菱油化製, 日本DPCコーポレーション社製のRIAキット, 東洋紡製のELISAキットを用いて, 採血後, 直ちに分離, -30℃で凍結保存した血清(漿)中のEpo濃度を測定した. 〈結果〉骨髄増殖性疾患では, 血中Epo値は, 正常...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 近年, Erythropoietin(以下Epo)の純化が進み, 従来のbioassayに代って, 免疫学的手法による, 血中Epo温度の測定が可能となっている. 最近, 我々は, 三種類のRIA若しくはELISA法による血中Epo濃度測定キットについて検討する機会を得たので, 血液疾患患者の血中Epo値について測定し, 若干の検討を加えた. 〈方法〉中外製薬・三菱油化製, 日本DPCコーポレーション社製のRIAキット, 東洋紡製のELISAキットを用いて, 採血後, 直ちに分離, -30℃で凍結保存した血清(漿)中のEpo濃度を測定した. 〈結果〉骨髄増殖性疾患では, 血中Epo値は, 正常若しくは, 低値を示した. 貧血を呈する血液疾患では, 高値を示した. 再生不良性貧血(以下AA)7例, AA寛解中11例, MDS9例での平均血中Epo値と平均血中Hb値はそれぞれ, 8690mIU/ml, 6gr/dl, 81.9mIU/ml, 15.0gr/dl, 2839mIU/ml, 7.1gr/dlであった. 一方, 健常人における正常値は20mIU/ml前後であった. 〈考察〉病態学的には, AAを中心に認められた, 正常の数百倍というEpo分泌のメカニズムは, 予後との関連は, 寛解期AAにおける高値の原因は, 等の問題が存在する. 一方, 輸血が必要となるような症例で, 血中Epo濃度が, erythroid系のin vitro colony assayにおける至適濃度である1000~2000mIU/mlを越える例が多数認められ, その一部は治療濃度と同等若しくはそれ以上を示しており, Epo投与との関連で, 治療学的な面からの詳細な検討が必要と思われる. 今回の検討に用いた三種類のEpo測定キットについては, 個々には, 感度, 再現性等において特に問題はなかった. 今後, RIA法ELISA法によるEpo測定が, 臨床検査として普及して行く過程で, 相互のキット間の成績の標準化についても検討する必要があろう. |
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ISSN: | 0546-1448 |