貯血式自己血輸血におけるエリスロポエチンの応用

【目的】近年, 輸血に伴うウイルス感染症, 術後紅皮症にみられるGVH反応等の重篤な輸血副作用が大きな問題となっており, 最も安全な血液である自己血液を輸血に利用する自己血輸血法が注目されている. なかでも, 液状保存での貯血式自己血輸血法は, その簡便性, 安全性, 経済性から最も普及すると考えられる自己血輸血法である. 本学会では, 本法における組換え型ヒトエリスロポエチン(EPO)投与の効果について発表する. 【対象と方法】術中1200ml程度の出血が予想される整形外科患者(股関節疾患)30例を対象にして術前3週間前から1週毎に400mlずつ合計1200mlを採血し, 冷蔵保存をした(対...

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Hauptverfasser: 前田平生, 人見祐子, 平田蘭子, 鈴木宏昌, 青柳麻理子, 猪又和江, 山田葉月, 高田弥生, 遠山博, 小田順二, 都築暢之
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】近年, 輸血に伴うウイルス感染症, 術後紅皮症にみられるGVH反応等の重篤な輸血副作用が大きな問題となっており, 最も安全な血液である自己血液を輸血に利用する自己血輸血法が注目されている. なかでも, 液状保存での貯血式自己血輸血法は, その簡便性, 安全性, 経済性から最も普及すると考えられる自己血輸血法である. 本学会では, 本法における組換え型ヒトエリスロポエチン(EPO)投与の効果について発表する. 【対象と方法】術中1200ml程度の出血が予想される整形外科患者(股関節疾患)30例を対象にして術前3週間前から1週毎に400mlずつ合計1200mlを採血し, 冷蔵保存をした(対照群, 12例). 初回採血より少なくとも2週間前から経口鉄剤を投与した. EPOの効果をみるために, 初回採血より1週間前からEPOをそれぞれ3000U週3回(2例), 6000U週2回(8例), 6000U週3回(8例), 手術前日まで投与した. EPO投与群は, 採血後, 経静脈的に鉄剤(40mg)を週2-3回投与した.
ISSN:0546-1448