骨髄移植用の骨髄採取術における貯血式自己血輸血の検討
目的:自家及び同種骨髄移植における骨髄採取時に貯血方法を工夫し自己血輸血のみで骨髄採取が可能かを検討した. 対象・方法:同種骨髄移植目的の健常者donor3例, 自家骨髄移植目的の14例(AML2例, ALL4例, CML4例, ML4例)で1例は2回行い, 計18回の骨髄採取を行った. 昭和62年以前の4例は同種血輸血のみで行った. 以後, 術前に1~2回貯血する単純方式を6例, 採血ともどし輸血をくり返す蛙とび方式を7例に行った. 結論:18回の術中平均失血量は1,147ml, 平均輸血量は906mlであった. 単純方式では平均貯血量は557mlで6例中3例に同種血輸血を必要とした. 蛙と...
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Zusammenfassung: | 目的:自家及び同種骨髄移植における骨髄採取時に貯血方法を工夫し自己血輸血のみで骨髄採取が可能かを検討した. 対象・方法:同種骨髄移植目的の健常者donor3例, 自家骨髄移植目的の14例(AML2例, ALL4例, CML4例, ML4例)で1例は2回行い, 計18回の骨髄採取を行った. 昭和62年以前の4例は同種血輸血のみで行った. 以後, 術前に1~2回貯血する単純方式を6例, 採血ともどし輸血をくり返す蛙とび方式を7例に行った. 結論:18回の術中平均失血量は1,147ml, 平均輸血量は906mlであった. 単純方式では平均貯血量は557mlで6例中3例に同種血輸血を必要とした. 蛙とび方式では平均貯血期間は44.4日, 平均貯血量は1,156mlで全例, 自己血のみで対応でき5例は余剰血を得た. 骨髄採取時には目標有核細胞数を得るには約1,000mlの失血量が予想され蛙とび方式による貯血式自己血輸血は感染, 感作の危険性のある同種血輸血を避ける有効な手段と考えられた. |
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ISSN: | 0546-1448 |