院内採血の現況報告
本邦の輸血療法には日赤血と時間的, 質的, 量的に日赤血の供給が不可能な場合に院内血が使用されているが, 院内供血者は不適格者が多く, 緊急時には予備検査が省略されるなど, 輸血の安全性の点で問題点が多く, また患者家族や輸血業務への負担も大きい. 今回過去4年間の当院の院内採血の状況を調査し, 上記の点につき検討を加えたので報告する. 調査対象および方法 対象は昭和60年4月より4年間の院内供血者640名(男性527名, 女性113名)で, 年度別, 診療科別供血者数, 血液の種別, 予備検査合格率, 採血実施率及び不適格の理由を調査した. 供血者には輸血歴, 妊娠歴, 最近5年間の既往歴(...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1990/07/01, Vol.36(3), pp.474-478 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 本邦の輸血療法には日赤血と時間的, 質的, 量的に日赤血の供給が不可能な場合に院内血が使用されているが, 院内供血者は不適格者が多く, 緊急時には予備検査が省略されるなど, 輸血の安全性の点で問題点が多く, また患者家族や輸血業務への負担も大きい. 今回過去4年間の当院の院内採血の状況を調査し, 上記の点につき検討を加えたので報告する. 調査対象および方法 対象は昭和60年4月より4年間の院内供血者640名(男性527名, 女性113名)で, 年度別, 診療科別供血者数, 血液の種別, 予備検査合格率, 採血実施率及び不適格の理由を調査した. 供血者には輸血歴, 妊娠歴, 最近5年間の既往歴(心・肝・腎・血液疾患, 感染症など), 6ヵ月以内の妊娠・大手術, 1週間以内の抜歯・予防接種の有無を問診し, 表1の検査を実施した. 供血者の合格基準は, GPT値を30IU/リットル以下としているほかは日赤の献血者とほぼ同様である. |
---|---|
ISSN: | 0546-1448 1883-8383 |
DOI: | 10.3925/jjtc1958.36.474 |