テラサキプレート(U底)によるPA法微量化測定の検討

テラサキプレート(U底)を使用し, フジレビオ社のゼラチン粒子凝集法の微量化測定を試みたので報告する. 対象および方法: 対象は1989年1月から12月までに検査した患者114名, 供血者56名の計170名とした. 方法は, テラサキプレート(U底)を用い, 患者血清量を変えPA法の測定法にしたがい行なった. 希釈分注機は, ニチリョーのマイペンサーを使用した. 結果: 1)患者血清量は10μl, 9μl, 8μlで判読可能であった. 2)10μl法と25μl法のATLA抗体一致率は, 陰性54例と陽性7例の計61例に行ない, 100%の一致率であった. 3)10μl法と25μl法の抗体価測定...

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Hauptverfasser: 飯島雅子, 重田勝義, 舟根冨美子, 川田典子, 月本一郎
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:テラサキプレート(U底)を使用し, フジレビオ社のゼラチン粒子凝集法の微量化測定を試みたので報告する. 対象および方法: 対象は1989年1月から12月までに検査した患者114名, 供血者56名の計170名とした. 方法は, テラサキプレート(U底)を用い, 患者血清量を変えPA法の測定法にしたがい行なった. 希釈分注機は, ニチリョーのマイペンサーを使用した. 結果: 1)患者血清量は10μl, 9μl, 8μlで判読可能であった. 2)10μl法と25μl法のATLA抗体一致率は, 陰性54例と陽性7例の計61例に行ない, 100%の一致率であった. 3)10μl法と25μl法の抗体価測定の比較は50例中41例の抗体価が一致し, 82%の一致率であった. 抗体価不一致を示した例は, 9例あり全例10μl法が一管高かった. 4)10μl法は反応時間が90分で判読可能であった. 5)5例の日差変動をおこなったところ, 再現性は良好であった. 6)スクリーニング一件あたりの試薬代が微量法では約1/3に削減できた. 考察:テラサキプレート(U底)を用いた微量法では, 専用のマイクロプレートと比較して, 使用する患者血清および試薬共に減少し, 反応時間も短縮され良好な結果を得た. 抗体価測定の希釈操作には手動法では変動があるためマイペンサーなどの機器が必要であると思われた. さらにHIV抗体, HBc抗体, HBs抗原など, 凝集法によるマイクロプレートを使用する検査に応用していけば, コスト面や緊急時の検査法として非常に有用であると思われた.
ISSN:0546-1448