HLA適合血小板輸血の治療効果

頻回の輸血により, 抗HLA抗体が産生され血小板輸血無効状態となった患者に対しては, HLA適合血小板の輸血が必要となる. 京都センターでは, 京都市内の主要6病院と協議して, 昭和61年10月より, HLA適合血小板の供給を開始した. 平成元年3月までに46人に対し, HLA適合血小板輸血が行われた. HLA適合血小板の輸血効果と, HLA適合血小板の輸血開始後の患者の生存率をしらべたので報告する. 対象と方法 原則として次の条件をみたす症例に限定した. (1)再生不良性貧血(血小板数10,000/μl以下), 白血病(血小板数20,000/μl以下)で出血症状があるか, 出血のおそれのある...

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Hauptverfasser: 松浦尚雄, 伊藤邦彦, 佐治博夫, 矢原靖司, 横山繁樹, 細井武光
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:頻回の輸血により, 抗HLA抗体が産生され血小板輸血無効状態となった患者に対しては, HLA適合血小板の輸血が必要となる. 京都センターでは, 京都市内の主要6病院と協議して, 昭和61年10月より, HLA適合血小板の供給を開始した. 平成元年3月までに46人に対し, HLA適合血小板輸血が行われた. HLA適合血小板の輸血効果と, HLA適合血小板の輸血開始後の患者の生存率をしらべたので報告する. 対象と方法 原則として次の条件をみたす症例に限定した. (1)再生不良性貧血(血小板数10,000/μl以下), 白血病(血小板数20,000/μl以下)で出血症状があるか, 出血のおそれのあるもの. (2)濃厚血小板「日赤」の輸血効果がみとめられない. (3)血小板輸血にともなって, 発熱性輸血反応や好中球減少がみられる. (4)抗HLA抗体が検出される. 主として, 成分献血経験者に依頼する. HLA検査を行い, コンピューターで登録し, 登録者のリンパ球を凍結保存しておく. 昭和61年10月には987人(A型367人, O型259人, B型245人, AB型116人)であったが, 平成元年3月には, 2,907人(A型1,108人, O型860人, B型628人, AB型311人)となった.
ISSN:0546-1448