整形外科領域における冷蔵自己血輸血の有用性

目的:輸血の合併症であるnonAnonB肝炎やAIDSなどの感染を予防するために冷蔵自己血輸血をおこない, その有用性について検討した. 方法・症例:適応は重大な内科的合併症がなく, 70歳未満で, Hbが12g/dJ以上とした. 術前2週と1週に400g採血を2回(計800g)おこなった. 症例は1986年8月より3年間に同一プロトコールでおこなった158例(13歳~76歳)で, 疾患は股関節疾患が殆どで, 脊椎疾患が次いで多かった. 採血量は平均542g, 出血量は960gで, 出血が多く他家輸血を13例に要した. 術前後のRBC, Hb, Ht値, WBC, 血小板, アルブミン, GO...

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Hauptverfasser: 長谷川幸治, 佐藤士郎, 元田英一, 浜田敏彰, 岩田久, 伊藤晴夫, 小西伸夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:輸血の合併症であるnonAnonB肝炎やAIDSなどの感染を予防するために冷蔵自己血輸血をおこない, その有用性について検討した. 方法・症例:適応は重大な内科的合併症がなく, 70歳未満で, Hbが12g/dJ以上とした. 術前2週と1週に400g採血を2回(計800g)おこなった. 症例は1986年8月より3年間に同一プロトコールでおこなった158例(13歳~76歳)で, 疾患は股関節疾患が殆どで, 脊椎疾患が次いで多かった. 採血量は平均542g, 出血量は960gで, 出血が多く他家輸血を13例に要した. 術前後のRBC, Hb, Ht値, WBC, 血小板, アルブミン, GOT, GPTなどの経時的変化について検討した. 結果:RBC, Hb, Ht値は術後3日で最低となり, 術後4週で術前の約90%に回復した. Hbの経時的変化は約2g女性が低く, 肝機能検査は有意な高値とならなかった. 術後の低アルブミン血症も約4週で回復し, 創治癒や骨癒に影響はみられなかった.
ISSN:0546-1448