19. 当センターにおける骨髄移植への取り組みについて
骨髄移植における血液センターの役割として次の様な業務を行った. (1)血縁内骨髄提供者選択の為のHLA-A, B, C, DR, DQ検査を1985年4月から1988年10月までに82家系の347人に行った. 27人(32.9%)の患者に完全適合の提供者が, 別の6人(7.3%)にノローカスミスマッチの提供者がいた. (2)1986年11月より1988年11月までに16回の骨髄液より白血球を分取精製した. Ficoll-Conrayを用いた用手法にて5例, ヘモネティクV-50にて10例, IBM2991にて1例施行した. 12例の自家骨髄は精製後DMSO(最終濃度10%)を用いて凍結し液体窒...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1989, Vol.35 (4), p.473-473 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 骨髄移植における血液センターの役割として次の様な業務を行った. (1)血縁内骨髄提供者選択の為のHLA-A, B, C, DR, DQ検査を1985年4月から1988年10月までに82家系の347人に行った. 27人(32.9%)の患者に完全適合の提供者が, 別の6人(7.3%)にノローカスミスマッチの提供者がいた. (2)1986年11月より1988年11月までに16回の骨髄液より白血球を分取精製した. Ficoll-Conrayを用いた用手法にて5例, ヘモネティクV-50にて10例, IBM2991にて1例施行した. 12例の自家骨髄は精製後DMSO(最終濃度10%)を用いて凍結し液体窒素中に保存した. 他家4例のうち3例は血液型が違うため, 1例はHLA不一致なのでモノクロナール抗体のOKT3とOKT11およびウサギ血清で成熟Tリンパ球を除くために精製し, 当日使用された. (3)1985年9月より1988年9月までにHLA適合血小板を158人の患者に905回供給した. そのうち2名は骨髄移植患者であった. (4)骨髄提供者および患者が共にCMV抗体陰性であった2例に対し, PA法及びEIA法でCMV陰性を確認した濃厚赤血球とフェレーシス血小板を供給した. (5)骨髄移植後CMVによる間質性肺炎を予防するためのCMV抗体高力価免疫グロブリンの製造に必要なCMV抗体高力価血漿(PA法で12管以上)を1986年から1987年にかけて約50リットル収集した. この出現頻度は約1.8%であった. 当センターでHLA-A, B, Cタイプ済の成分献血者3,301名の中に, 家族内で完全適合提供者がいなかった患者55名とHLA-A, B, Cが完全に一致する献血者がいるか検討したところ, 34人(61.8%)の患者に最低1人から最高57人の適合者がいた. 今後は, アメリカやイギリスで既に実施されている非血縁ドナーによる骨髄提供のシステムの確立に協力する予定である. |
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ISSN: | 0546-1448 |