白血球除去フィルターを使用した赤血球製剤の輸血副作用
目的:輸血による副作用を調査することは, 以後の輸血を安全かつ効率よく行うために重要である. 前回我々は白血球除去赤血球(LPRC), 洗浄赤血球(WRC)が抗リンパ球抗体陽性者における輸血副作用の軽減に有効であると報告した. 今回, 白血球除去にイムガード(テルモ社)とセバセル(旭メディカル社)の2種のフィルターを用いた赤血球製剤の輸血副作用を検討したので報告する. 方法:輸血用血液払出票に副作用報告書を添付し, 輸血終了後に看護婦または医師が記入した. 抗リンパ球抗体のスクリーニングは, 正常者10名のリンパ球を用いLymphocyte Cytotoxicity Test(LCT)で行った...
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Zusammenfassung: | 目的:輸血による副作用を調査することは, 以後の輸血を安全かつ効率よく行うために重要である. 前回我々は白血球除去赤血球(LPRC), 洗浄赤血球(WRC)が抗リンパ球抗体陽性者における輸血副作用の軽減に有効であると報告した. 今回, 白血球除去にイムガード(テルモ社)とセバセル(旭メディカル社)の2種のフィルターを用いた赤血球製剤の輸血副作用を検討したので報告する. 方法:輸血用血液払出票に副作用報告書を添付し, 輸血終了後に看護婦または医師が記入した. 抗リンパ球抗体のスクリーニングは, 正常者10名のリンパ球を用いLymphocyte Cytotoxicity Test(LCT)で行った. 結果:調査期間は1987年10月から1889年1月までの1年3ヵ月である. イムガード使用件数は507件で副作用報告は32件(6.2%)であり, セバセルでは同様に168件, 11件(6.5%)であった. またLCT陽性者についてイムガード使用件数82件, 副作用報告6件(7.3%)で, 同様にセバセルではそれぞれ83件, 6件(7.2%)であった. 副作用のうちで悪感, 軟便, 発熱の認められたものはイムガードでは全体で17/507件(3.4%), LCT陽性者については5/82件(6.1%), セバセルでは同様に7/168件(4.2%), 2/83件(2.4%)であった. 結論:前回の報告ではLCT陽性者の副作用報告が濃厚赤血球21.3%に対してLPRC11.5%と白血球除去フィルターの有効性が認められた. 今回検討した2種類のフィルター, イムガードとセバセルでは副作用の出現率にはほとんど差は認められなかった. また, LCT陽性者についても副作用の出現率にほとんど差は認められなかったが, 抗リンパ球抗体が関与すると思われる悪感, 戦標, 発熱についてはセバセル使用群の方が少なかった. |
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ISSN: | 0546-1448 |