ウルトラライトPCS使用経験

現在, 血漿蛋白製剤の原料である血漿の供給は殆どを外国に依存している. そのため, 原料となる血漿中に病原性のあるHIV, HBなどのウイルスが混入していて大きな社会問題となっている. その結果, 厚生省及び日赤血液センターも血漿蛋白製剤の原料確保に漸く腰を上げようとしている. 血漿採取にはバック法のように供血者から離して遠心分離し, 得られた濃厚赤血球(濃赤)を返血し, 血漿のみを採取する方法. この方法では, 濃赤を別の供血者に返血する可能性があり重大な問題を生ずる. そこで, 日赤血液センターでは血漿のみを採取出来る, Hemonetics(HM)社のPCS(HM-PCS)及びV50(H...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 谷脇清助, 甲斐俊朗, 原宏, 神田孝一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:現在, 血漿蛋白製剤の原料である血漿の供給は殆どを外国に依存している. そのため, 原料となる血漿中に病原性のあるHIV, HBなどのウイルスが混入していて大きな社会問題となっている. その結果, 厚生省及び日赤血液センターも血漿蛋白製剤の原料確保に漸く腰を上げようとしている. 血漿採取にはバック法のように供血者から離して遠心分離し, 得られた濃厚赤血球(濃赤)を返血し, 血漿のみを採取する方法. この方法では, 濃赤を別の供血者に返血する可能性があり重大な問題を生ずる. そこで, 日赤血液センターでは血漿のみを採取出来る, Hemonetics(HM)社のPCS(HM-PCS)及びV50(HM-V50)を用いて, 多血小板血漿(PRP)を採取し, その後遠心分離によって濃縮血小板(PC)と血漿蛋白製剤用の乏血小板血漿を得ている. HM-PCS及びHM-V50はいずれも大きさ, 重量の点に問題があり, これらの機器は持ち運びが大変であり, どこででも血漿を採血することは困難であった. 今回, HM社よりUltra-Lite PCS(以下 UL-PCS)と呼ばれる小型, 軽量で採血車内でも使用し得る機器のプロトタイプを使用する機会を得たので, その成績を報告する.
ISSN:0546-1448