ヘモネティクスV-50オートサージ法による血小板採取について
目的 当センターでは, 60年8月より, ヘモネティクスV-50のオートサージ法により, 血小板採取を行っている. 本年度の第11回血液事業学会において, 小金丸らが, 白血球の混入をおさえ, 効率的に血小板を採取する為の最適条件について発表したが, この条件で採血しても血小板収量の悪い場合がある. そこで, 血小板収量の悪い原因と, その対処法について検討したので, 報告する. 方法と結果 血小板数・Hct値などの測定には, Sysmex cc-180を使用した. 最適条件である採血速度60ml/min遠心速度4,700rpm/minで採血した118例について, i)採血前の血小板数と血小板...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 目的 当センターでは, 60年8月より, ヘモネティクスV-50のオートサージ法により, 血小板採取を行っている. 本年度の第11回血液事業学会において, 小金丸らが, 白血球の混入をおさえ, 効率的に血小板を採取する為の最適条件について発表したが, この条件で採血しても血小板収量の悪い場合がある. そこで, 血小板収量の悪い原因と, その対処法について検討したので, 報告する. 方法と結果 血小板数・Hct値などの測定には, Sysmex cc-180を使用した. 最適条件である採血速度60ml/min遠心速度4,700rpm/minで採血した118例について, i)採血前の血小板数と血小板収量には, 相関係数0.739と強い相関を認めた. ii)採血前のHct. 値と血小板収量には, 相関係数-0.405と負の相関を認めた. 以上より, 採血前の血小板数が少ない場合, 採血前のHct. 値が高い場合に血小板収量が悪くなることが判った. 当センターでオートサージ法を開始した当時施行していた, 生理食塩水100mlを約5分間で輸注する方法を取り入れ, 輸注しない場合と血小板収量を比較してみた. 採血前の血小板数25×10^4 /μl以上では有意差はないが, 24×10^4 /μl以下では有意差が認められ, 生理食塩水を輸注した後, 採血した場合の方が, より多くの血小板収量が得られるようになった. 考察 採取条件は, 採血速度60ml/min, 遠心速度4, 700rpm/minとし, 効率よく血小板を採取する為に, 初回者では採血前のHct. 値が48%以上の場合, 経験者については過去の血小板収量を考慮し, 血小板収量の悪かった場合に限り, 生理食塩水100mlを輸注した後, 採血を行う. この方法は, 特に, HLA適合血小板や心臓手術の場合など, 一人のドナーからより多くの血小板を採取したい場合に有効である. |
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ISSN: | 0546-1448 |