マイクロプレートによる血液型判定の試み

本邦では, ABO式とRh式のD抗原の判定に試験管法あるいはスライド法が中心に行われているが, マイクロプレート法を用いた検査法を, 日常検査へ導入することを目的に, 検討した. U底のマイクロプレート(NUNC社製)を用い, 抗血清は市販品をそのまま使用し, 血球浮遊液は1%とした. 血清量, 血球浮遊液量を30μlで分注後, 混和し, 200G, 1分間遠心した. 5分間静置後, プレートミキサーで30~60秒間浮遊させ, リーディングミラーを用い, 判定した. 感度は試験管法に比べて同等かやや良かった. また217検体について試験管法と比較したが, 結果は全例一致した. マイクロプレート...

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Hauptverfasser: 吉田真由美, 虫明佳子, 井上昌子, 阿波屋典子, 藤田往子, 藤川容子, 金光靖, 椿和央, 堀内篤
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本邦では, ABO式とRh式のD抗原の判定に試験管法あるいはスライド法が中心に行われているが, マイクロプレート法を用いた検査法を, 日常検査へ導入することを目的に, 検討した. U底のマイクロプレート(NUNC社製)を用い, 抗血清は市販品をそのまま使用し, 血球浮遊液は1%とした. 血清量, 血球浮遊液量を30μlで分注後, 混和し, 200G, 1分間遠心した. 5分間静置後, プレートミキサーで30~60秒間浮遊させ, リーディングミラーを用い, 判定した. 感度は試験管法に比べて同等かやや良かった. また217検体について試験管法と比較したが, 結果は全例一致した. マイクロプレート法は, 試験管法に比べ試薬量, 検体量とも少なく, 操作中の取り扱いや洗浄操作も簡単であった. しかし部分凝集と弱い凝集の区別がつきにくいため, 表試験で弱い凝集の場合に, 試験管法による再検が必要に思われたが, 日常検査には十分導入可能であった.
ISSN:0546-1448