使用時の指導による輸血の適正化
目的:倉敷中央病院輸血センターにおいては, 1981年に, 年間FFP使用量が11427Uとなった. この為翌年より, 輸血センター管理薬剤師の判断にて, 凝血学的異常を持つ患者以外へのFFPの使用を制限し今日に至っている. 本演題にて, その経過を報告し, 考察を加える. 方法結果:FFP申し込みのあった時点で, 管理薬剤師が主治医に, FFP使用の主旨と, 本来の目的への使用を優先することを説明し, 納得が得られない場合は, 輸血センター医師が判断することとした. その後, 医療保険者側の蛋白製剤査定の強化, 輸血学会, 厚生省によるガイドラインの提示等が行なわれたこともあり, 1987年...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1988, Vol.34 (2), p.198-198 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:倉敷中央病院輸血センターにおいては, 1981年に, 年間FFP使用量が11427Uとなった. この為翌年より, 輸血センター管理薬剤師の判断にて, 凝血学的異常を持つ患者以外へのFFPの使用を制限し今日に至っている. 本演題にて, その経過を報告し, 考察を加える. 方法結果:FFP申し込みのあった時点で, 管理薬剤師が主治医に, FFP使用の主旨と, 本来の目的への使用を優先することを説明し, 納得が得られない場合は, 輸血センター医師が判断することとした. その後, 医療保険者側の蛋白製剤査定の強化, 輸血学会, 厚生省によるガイドラインの提示等が行なわれたこともあり, 1987年には, 1679U(対81年比14.7%)に減少した. この間指導内容に関して, 大きな問題の生じた例は無かった. 血漿蛋白製剤使用量の年次別推移 結論:検査データが, オンライン化され, 輸血センターにて検討出来るようになった今日では, 指導は更に適切に行えるようになった. 厚生省のガイドラインにより, 不必要な輸血は, 今後も減少するであろう. しかし, 血液の有効利用, 副作用の防止を目ざして勧められてきた成分輸血の理念は, 一歩後退した観もある. 単に数量のみにとらわれず理想的な輸血を模索してゆく必要がある. |
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ISSN: | 0546-1448 |