分子マーカーを用いた血小板アフェレーシスにおける止血機能動態の分析

セルセパレータを用いる血小板アフェレーシスの施行前後の供血者の凝固線溶因子並びに血小板などの変化がこれまでに多数報告されているが, それらによれば血液学的な安全性は確立されたかのように見える. 最近生体内の止血機能の分析法として, 血小板, 凝固, 線維素溶解系の活動中に形成される代謝産物を測定することが行われるようになった. 血中に微量に存在するこれらの物質は凝血学的分子マーカー(以下分子マーカー)と総称され, 血中の血小板数や凝固線溶因子レベルより遙かに敏感にそれらの活性化, 代謝状態を反映する. われわれは種々の疾患において分子マーカーを測定し, 止血機能の動態を適格に判定することを試み...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1987, Vol.33(5), pp.485-491
Hauptverfasser: 照屋, 純, 梅嶋, 朱美, 鶴岡, 由美子, 風間, 睦美, 森岡, 真知子, 杉山, 美雪, 鎌倉, 正英, 安部, 英
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:セルセパレータを用いる血小板アフェレーシスの施行前後の供血者の凝固線溶因子並びに血小板などの変化がこれまでに多数報告されているが, それらによれば血液学的な安全性は確立されたかのように見える. 最近生体内の止血機能の分析法として, 血小板, 凝固, 線維素溶解系の活動中に形成される代謝産物を測定することが行われるようになった. 血中に微量に存在するこれらの物質は凝血学的分子マーカー(以下分子マーカー)と総称され, 血中の血小板数や凝固線溶因子レベルより遙かに敏感にそれらの活性化, 代謝状態を反映する. われわれは種々の疾患において分子マーカーを測定し, 止血機能の動態を適格に判定することを試みてきた. 今回セルセパレータによる血小板アフェレーシスに際して, 分子マーカーの動態を追跡しこの面からアフェレーシスの安全性を検討した.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.33.485