抗-K1抗体を産生した1症例

今回, われわれは, 輸血後に抗-K1抗体の出現をみた症例を経験したので報告する. 症例は42歳, 女性, 輸血歴(-). 輸血前の抗体スクリーニング検査は陰性で, 赤血球濃厚液4単位を輸血し, その後の検査で食塩水法・ブロメリン法で反応する抗体を検出. パネルセルとの反応, AET・DTT処理血球との反応より抗-K1抗体と同定. 力価は1倍で, 免疫グロブリンのクラスは, 判定できなかった. 抗体の産生機序は, 日本人における抗原頻度からみて, 輸血によって産生されたと考えにくいが否定できず, 細菌感染や薬剤による可能性も考えられる....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1986, Vol.32 (4), p.420-420
Hauptverfasser: 藤田往子, 虫明佳子, 井上昌子, 阿波屋典子, 平山浩代, 藤川容子, 金光靖, 岩永隆行, 堀内篤, 高橋順子, 永尾暢夫, 吉村敬次
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回, われわれは, 輸血後に抗-K1抗体の出現をみた症例を経験したので報告する. 症例は42歳, 女性, 輸血歴(-). 輸血前の抗体スクリーニング検査は陰性で, 赤血球濃厚液4単位を輸血し, その後の検査で食塩水法・ブロメリン法で反応する抗体を検出. パネルセルとの反応, AET・DTT処理血球との反応より抗-K1抗体と同定. 力価は1倍で, 免疫グロブリンのクラスは, 判定できなかった. 抗体の産生機序は, 日本人における抗原頻度からみて, 輸血によって産生されたと考えにくいが否定できず, 細菌感染や薬剤による可能性も考えられる.
ISSN:0546-1448