B-FIC GraphによるABO-HDN検出の検討
概要 血液型不適合妊娠による新生児溶血性疾患Hemolytic disease of the new born(HDN)は, 胎児が母体中に存在する胎盤通過性抗体(IgG antibody)と対応する抗原を所有することで発生する. 血液型不適合妊娠の組合せは数多く存在するが, 日本においては, ABO式とRh式が重要視されている. ABO式血液型によるHDN(ABO-HDN)は, Rh-HDNと比較して, 抗体の産生過程及び胎盤通性等に複雑な構成をしており, 検査法においても確立されていない現状にある. 現在は, ABO-HDNの血清学的検査法として2-Mercaptoethanol trea...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 概要 血液型不適合妊娠による新生児溶血性疾患Hemolytic disease of the new born(HDN)は, 胎児が母体中に存在する胎盤通過性抗体(IgG antibody)と対応する抗原を所有することで発生する. 血液型不適合妊娠の組合せは数多く存在するが, 日本においては, ABO式とRh式が重要視されている. ABO式血液型によるHDN(ABO-HDN)は, Rh-HDNと比較して, 抗体の産生過程及び胎盤通性等に複雑な構成をしており, 検査法においても確立されていない現状にある. 現在は, ABO-HDNの血清学的検査法として2-Mercaptoethanol treated serum(2-Me)法によるMESA-Graphが主流となっているが, ABO-HDNに関与する抗体(IgG抗A, 抗B)を母体血血清を用いて間接的に測定する為, 手技の複雑さや臨床症状との相関等に多くの問題があり, 一般的にABO-HDNの確認用検査として実施されているケースが多い. この2-Me法(MESA-Graph)に対し, 我々は, 出産時の胎児血清(臍帯血血清)を用いて胎児に関与するIgG抗A, 抗Bを直接測定する臍帯血遊離抗体価測定法Fetal Indirect Coombs(FIC)法と臍帯血Bilimbin値を組合せたBFIC Graphにより24時間以内に治療を必要とする24h-phototherapy danger zoneを確立し, ABO-HDNの早期発見, 早期治療に貢献することを目指した. その結果, 臨床症状との相関も良く, ルチン検査として十分活用出来又, 信頼性の高い方法であることが判明した. |
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ISSN: | 0546-1448 |