重症D感作妊婦に対する赤血球を用いた抗体除去法

目的:血液型不適合妊娠の重症例に対する血漿交換療法(以下PE)の有効性は, 現在広く認識されつつあるが, 我々が昨年報告したD感作妊婦に対する赤血球を用いた抗体除去法によるPEはその安全性, 有効性において未だ一致した見解が得られていない. 最近我々は2年連続しての同一の重症D感作婦人の妊娠に際し, 抗体除去法によるPEを施行し, 無事に児を娩出せしめた. この際の成績をもとに, この方法の有効性と限界につき検討した. 方法:IBM2997にて妊婦血漿を得, その血漿350mlと1単位の新鮮自血球除去赤血球沈層を, 37℃5分間incubationし, その後ただちに, HM-30で血漿, 血...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1985, Vol.31 (1), p.56-58
Hauptverfasser: 上田倫子, 上田恭典, 吉田一枝, 郷矢智子, 渡辺文江, 前田哲治, 山田紀子, 池田泰雅, 矢切良穂, 浮田昌彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:血液型不適合妊娠の重症例に対する血漿交換療法(以下PE)の有効性は, 現在広く認識されつつあるが, 我々が昨年報告したD感作妊婦に対する赤血球を用いた抗体除去法によるPEはその安全性, 有効性において未だ一致した見解が得られていない. 最近我々は2年連続しての同一の重症D感作婦人の妊娠に際し, 抗体除去法によるPEを施行し, 無事に児を娩出せしめた. この際の成績をもとに, この方法の有効性と限界につき検討した. 方法:IBM2997にて妊婦血漿を得, その血漿350mlと1単位の新鮮自血球除去赤血球沈層を, 37℃5分間incubationし, その後ただちに, HM-30で血漿, 血球を分離し, 得られた血漿を-65℃にて凍結し, 次回の置換液として用いるProcessed Autologous Fresh Frozen Plasma(PAFFP)を用いた血漿交換療法を行った. PEの間隔. 娩出(帝切)の時期は, 血中抗D抗体価, 羊水中のΔOD_450 のprediction, NSTや超音波断層所見にて決定した.
ISSN:0546-1448