消化器癌, 特に食道癌における術後血液線溶系動態について
目的 消化器癌, 特に食道癌術後の出血, 血栓形成, DIC発生には, 手術時の組織トロンボズラスチンの血中への流入, 凝固因子, 線溶因子, 凝固線溶阻止因子の低下および増加, さらに網内系機能低下などの関与が考えられ, 特に癌の進行度, 肝硬変の合併は, 出血, 血栓症等, 術後の管理を複雑にしている. 我々は, 消化器癌の術後の出血傾向, 血栓傾向, DIC発現の早期発見を目的として, アンチトロンビンIII(ATIII), プラスミノーゲン(PLG), α_2 -プラスミンインヒビター(α_2 -PI), α_2 -マクログロブリン(α_2 -M)を中心に, 血液凝固, 線溶, 阻止因...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 目的 消化器癌, 特に食道癌術後の出血, 血栓形成, DIC発生には, 手術時の組織トロンボズラスチンの血中への流入, 凝固因子, 線溶因子, 凝固線溶阻止因子の低下および増加, さらに網内系機能低下などの関与が考えられ, 特に癌の進行度, 肝硬変の合併は, 出血, 血栓症等, 術後の管理を複雑にしている. 我々は, 消化器癌の術後の出血傾向, 血栓傾向, DIC発現の早期発見を目的として, アンチトロンビンIII(ATIII), プラスミノーゲン(PLG), α_2 -プラスミンインヒビター(α_2 -PI), α_2 -マクログロブリン(α_2 -M)を中心に, 血液凝固, 線溶, 阻止因子について, 術前と術後に経時的に測定し, 検討を行なった. 対象・方法 東北大学第2外科入院の食道癌25例, 胃癌5例, 肝癌3例, 胆嚢癌1例, 結腸癌1例, 直腸癌1例, 計36例を対象とし, 術前, 術後1日, 3日, 5日, 7日, 20日, 30日, 40日に検査を行なった. ATIII, PLG, α_2 -PIは発色性合成基質法(KABI), α_2 -Mは単純免疫拡散法(M一パルチゲン), 出血時間(BT)はDuke法, 血小板数はコールターカウンターSPII(一部Fonio法), プロトロンビン時間(PT), トロンビン時間(TBT)はAuto-Fi, 部分トロンボプラスミン時間(PTT)は用手法, フィブリノーゲン量はトロンビン時間法, FDPはラテックス凝集法(FDPLテスト)により測定した. |
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ISSN: | 0546-1448 |