新しいB細胞アロ抗原TB23

目的:HLA-D領域のアロ抗原を血清学的に同定する試みが世界的なレベルで行なわれるようになって数年になるが, 現在のところ, DR, BR, DC抗原がそれぞれ別個の遺伝子座の産物として整理されるようになってきた. このうち特にDC抗原については, 対立遺伝子が未だ十分には体系づけられていない. 我々は経産婦血清や分娩血をスクリーニングして, 既知の特異性では説明のつかない反応パターンを示す血清を中心に検索をすすめているが, 今回, MB1(DC1, MT1)のshort componentを認識すると思われる抗血清を見出したので発表する. 結果:今回得られた抗血清はT3516という分娩血で,...

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Hauptverfasser: 佐竹正博, 十字猛夫, 屋部登志夫, 鈴木学, 渡辺勝三
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:HLA-D領域のアロ抗原を血清学的に同定する試みが世界的なレベルで行なわれるようになって数年になるが, 現在のところ, DR, BR, DC抗原がそれぞれ別個の遺伝子座の産物として整理されるようになってきた. このうち特にDC抗原については, 対立遺伝子が未だ十分には体系づけられていない. 我々は経産婦血清や分娩血をスクリーニングして, 既知の特異性では説明のつかない反応パターンを示す血清を中心に検索をすすめているが, 今回, MB1(DC1, MT1)のshort componentを認識すると思われる抗血清を見出したので発表する. 結果:今回得られた抗血清はT3516という分娩血で, これによって認識されるB細胞特異的アロ抗原を仮にTB23と名付けた. 126人のランダムパネルによる反応パターンを図1に示す. DR1陽性パネルの75%, DR2陽性パネルの25%がTB23陽性, 更にDR-NJI, NJ3, 8.1の一部がTB23陽性で, どの陽性パネルも, MT1に含まれ, それより外れるものは未だ1例もみつかっていない. 即ちMT1 shortということができる. 表現型頻度は22.2%である.
ISSN:0546-1448