本院における血液製剤需要の動向

全血輸血が輸血療法の大部分を占めていた本院の血液需要も, ここ数年来, 血液不足と相まって種々の成分製剤の使用量が急激に増加する傾向を示している. 最近3年間の全血液製剤使用単位数中, 保存血の占める割合をみると, 昭和53年度は, 19.1%であったのに対し, 昭和54, 55年度には13.7%, 9.8%と大巾な減少がみられる. 一方, 赤血球濃厚液の使用状況は経年的に増加傾向を示し, 昭和53年度には保存血と対比して6.2:1の割合で使用されていたものが, 昭和54年度には1.8:1の割合となり, さらに昭和55年度には0.9:1と赤血球濃厚液の方が多く使用されている. しかしながら,...

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Hauptverfasser: 佐野文男, 岩谷ユリ子, 長谷川千代子, 葛西洋一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:全血輸血が輸血療法の大部分を占めていた本院の血液需要も, ここ数年来, 血液不足と相まって種々の成分製剤の使用量が急激に増加する傾向を示している. 最近3年間の全血液製剤使用単位数中, 保存血の占める割合をみると, 昭和53年度は, 19.1%であったのに対し, 昭和54, 55年度には13.7%, 9.8%と大巾な減少がみられる. 一方, 赤血球濃厚液の使用状況は経年的に増加傾向を示し, 昭和53年度には保存血と対比して6.2:1の割合で使用されていたものが, 昭和54年度には1.8:1の割合となり, さらに昭和55年度には0.9:1と赤血球濃厚液の方が多く使用されている. しかしながら, 新鮮凍結血漿の需要も経年的に倍増の傾向があり, 血漿成分製剤の使用法には, なお検討の余地があるものと思われる. 以上, 本院における各種血液製剤の最近の需要の動向とその問題点について検討し報告する.
ISSN:0546-1448