血餅退縮を欠除した骨髄腫におけるPlasmapheresisの効果

多発性骨髄腫やマクログロブリン血症におけるplasmapheresisの効果に関しては多くの報告があり, 一時的ではあれ顕著な効果を認めることが少なくない. われわれは, 血餅退縮を欠除した特異なIgGλ型骨髄腫を経験したので, plasmapheresisを施行し, 血餅退縮をはじめとする出血凝固系におよぼす影響を検討した. 症例 患者:81歳男. 主訴:全身倦怠感, 体重減少. 現病歴:昭和56年12月頃より食欲不振出現し, 昭和57年3月頃より全身倦怠感, 体重減少を認めたため某病院に入院. 貧血, 蛋白異常を指摘され同年6月23日当科に入院. 既往歴:60歳, 右頚部結核性腫瘤切除....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1983, Vol.29 (5), p.562-565
Hauptverfasser: 香川宗也, 浅野洋治, 友安茂, 鶴岡延熹, 清水盈行, 千住紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:多発性骨髄腫やマクログロブリン血症におけるplasmapheresisの効果に関しては多くの報告があり, 一時的ではあれ顕著な効果を認めることが少なくない. われわれは, 血餅退縮を欠除した特異なIgGλ型骨髄腫を経験したので, plasmapheresisを施行し, 血餅退縮をはじめとする出血凝固系におよぼす影響を検討した. 症例 患者:81歳男. 主訴:全身倦怠感, 体重減少. 現病歴:昭和56年12月頃より食欲不振出現し, 昭和57年3月頃より全身倦怠感, 体重減少を認めたため某病院に入院. 貧血, 蛋白異常を指摘され同年6月23日当科に入院. 既往歴:60歳, 右頚部結核性腫瘤切除. 家族歴:特記すべきことなし. 入院時現症:体格中等度. 体温36.6℃, 脈拍74/分・整, 血圧174/98mmHg. 意識清明, 眼瞼結膜貧血性, 球結膜黄染なし. 表在リンパ節触知せず. 心音純, 肺理学的異常なし. 肝4横指触知, 脾1横指触知, 下肢浮腫なし. 神経学的異常なし.
ISSN:0546-1448