抗ウイルス抗体投与によるウイルス抗原陽性細胞破壊機序

ある種のウイルス感染症に対し, 高単位免疫グロブリンを含む免疫グロブリン(Ig)療法が使用されている. ウイルス感染症はその感染経過から, ウイルスが体液中に存在する時期, 細胞内侵入をおこし, 細胞表面にウイルス抗原を発現している時期に分けられる. これらウイルス感染症に対する防御機構としては, 抗体と補体による, 抗体とリンパ球の協同, リンパ球のみによる防御等が考えられ, それらは感染経過に従い, 独立して又は同時に働いていると推定される. Igを使用する場合には, これら防御機構のどれがその時期に主たる役割を持っているか, Ig中に含まれる抗体クラス, サブクラスが各時期に働く機構にど...

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Hauptverfasser: 小室勝利, 奥山堅司, 池田良忠, 安田純一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ある種のウイルス感染症に対し, 高単位免疫グロブリンを含む免疫グロブリン(Ig)療法が使用されている. ウイルス感染症はその感染経過から, ウイルスが体液中に存在する時期, 細胞内侵入をおこし, 細胞表面にウイルス抗原を発現している時期に分けられる. これらウイルス感染症に対する防御機構としては, 抗体と補体による, 抗体とリンパ球の協同, リンパ球のみによる防御等が考えられ, それらは感染経過に従い, 独立して又は同時に働いていると推定される. Igを使用する場合には, これら防御機構のどれがその時期に主たる役割を持っているか, Ig中に含まれる抗体クラス, サブクラスが各時期に働く機構にどの様な作用を与えるかを知る必要があり, これを間違えると, ある場合にはマイナス効果を生みかねない. この意味で, 感染経過中における防御機構を知り, それらに対するIgの作用を知ることが重要と思われる今回は, ウイルス抗原を細胞表面に発現してくるウイルス感染細胞に対し, 抗ウイルス抗体がどの様な機序で働くかを知る目的で, 動物モデルによる検討を行った.
ISSN:0546-1448