骨髄腫の血漿交換療法における凝固・線溶系の変動について
目的・方法:IBM2997 Blood cell separatorを用いて, IgG型4例, IgA型1例の骨髄腫5例に血漿交換療法を行ない, 凝固系を中心に検討を加えた. 置換液は新鮮冷凍血漿を用いた. 成績:(1)血漿交換により総蛋白量の減少率は16.4±6.3%であった. M蛋白量の減少率は34.5±2.9%であり, M蛋白量の減少には十分な効果を認めた. しかし, 交換後約1週間で両者とも交換前の値を示した. (2)赤血球, 白血球, Htは著変なく, 血小板数は軽度減少を示した, (3)凝固系ではPT, APTT, 第VIII因子活性, . 第IX因子活性とも変動はわずかであったが...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 目的・方法:IBM2997 Blood cell separatorを用いて, IgG型4例, IgA型1例の骨髄腫5例に血漿交換療法を行ない, 凝固系を中心に検討を加えた. 置換液は新鮮冷凍血漿を用いた. 成績:(1)血漿交換により総蛋白量の減少率は16.4±6.3%であった. M蛋白量の減少率は34.5±2.9%であり, M蛋白量の減少には十分な効果を認めた. しかし, 交換後約1週間で両者とも交換前の値を示した. (2)赤血球, 白血球, Htは著変なく, 血小板数は軽度減少を示した, (3)凝固系ではPT, APTT, 第VIII因子活性, . 第IX因子活性とも変動はわずかであったが, 第VIII因子活性/第VIII因子関連抗原の比の改善する傾向を認めた. (4)線溶系ではα_2 PI, AT-III, 血清FDP, 尿FDPの変動はわずかであった. (5)血漿交換後の血小板凝集能はほぼ全例20~30%以上の改善を認めた. 結論:血漿交換療法は骨髄腫の補助的療法として有効であることを認め, 今後, 化学療法との併用を検討したい. |
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ISSN: | 0546-1448 |