輸血部における緊急検査・出庫の現状

輸血部業務における重要課題の一つは, 血液の緊急検査とその出庫に対する対応である. 当検査部では交差適合試験の24時間体制をしいてから二年余となったので, これまでの業務を緊急検査の観点から振りかえり検討した. (1)当病院は, 診療科20, ベット数1,105床の総合病院である. ちなみに昨年の入院患者数は7,553人であった. 当輸血部は, 部長, 副部長各1名, 技師7名, 看護婦1名で構成されており, 宿直, 日直は技師7名で行なっている. (2)さて輸血部の仕事は輸血副作用を予防する輸血前検査が重要であるが, それは血液型検査, 抗体スクリーニングと云う事前検査と交差適合試験と云う直...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1982, Vol.28 (6), p.579-580
Hauptverfasser: 滝沢金八郎, 田村眞, 葛西森夫, 松田仁志, 千葉緑, 高橋博之, 草野はるみ, 工藤善範, 鈴木明, 斉藤まち子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:輸血部業務における重要課題の一つは, 血液の緊急検査とその出庫に対する対応である. 当検査部では交差適合試験の24時間体制をしいてから二年余となったので, これまでの業務を緊急検査の観点から振りかえり検討した. (1)当病院は, 診療科20, ベット数1,105床の総合病院である. ちなみに昨年の入院患者数は7,553人であった. 当輸血部は, 部長, 副部長各1名, 技師7名, 看護婦1名で構成されており, 宿直, 日直は技師7名で行なっている. (2)さて輸血部の仕事は輸血副作用を予防する輸血前検査が重要であるが, それは血液型検査, 抗体スクリーニングと云う事前検査と交差適合試験と云う直前検査の二つにより構成されている. 抗体スクリーニング検査は診療科の協力なくしては行なう事が出来ない. (3)昭和56年1月から12月迄の日常時間内検査における1日あたりの交差適合試験の件数の頻度分布は, 平均件数は1日24件であり, ほぼ正規分布の形態となっているが, 36件付近にも小さな峰が見られた. 時間内検査のうちで, 当日申込んでその日に検査・供給する当日緊急業務がある. これは時間内業務の約三分の一を占めていた.
ISSN:0546-1448