骨髄の冷凍保存について
悪性腫瘍に対する化学療法および放射線療法において, 抗腫瘍性を高めるため投与量を増加することは, その毒性とくに骨髄毒性のためおのずから限界がある. そこで冷凍保存自家骨髄を利用してbone marrow rescueを図ることにより, 骨髄毒性をはかるに超える大量投与による化学放射線療法が可能となり, これによって従来の治療量では得られない高い抗腫瘍効果が期待される. 最近, 致死的な化学放射線療法をうけた癌患者の血液学的構築に冷凍保存骨髄による自家移植を利用する治療法が注目されている1). われわれも自家骨髄移植を応用する造血器悪性腕瘍や固型癌の治療法を確立するため, これまで骨髄細胞を冷...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1982-08, Vol.28 (4), p.405-408 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 悪性腫瘍に対する化学療法および放射線療法において, 抗腫瘍性を高めるため投与量を増加することは, その毒性とくに骨髄毒性のためおのずから限界がある. そこで冷凍保存自家骨髄を利用してbone marrow rescueを図ることにより, 骨髄毒性をはかるに超える大量投与による化学放射線療法が可能となり, これによって従来の治療量では得られない高い抗腫瘍効果が期待される. 最近, 致死的な化学放射線療法をうけた癌患者の血液学的構築に冷凍保存骨髄による自家移植を利用する治療法が注目されている1). われわれも自家骨髄移植を応用する造血器悪性腕瘍や固型癌の治療法を確立するため, これまで骨髄細胞を冷凍保存する条件の基礎的検討2, 3, 4)や, その臨床応用5, 6)を試みてきた. そこで, これまで得られた自家骨髄冷凍保存成績について報告する. |
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ISSN: | 0546-1448 |