好中球の運動形態と機能, 濾過法と遠沈法との比較

造血器悪性腫瘍の治療中にみられる極端な顆粒球減少時の重症感染症に対して, 大量の抗生物質投与とともに, 顆粒球輸血の併用が推奨され, 効果をあげている1)~5). 大量の顆粒球の採取には, 濾過法と遠沈法とがある. われわれは, これらの方法により採取した顆粒球について, それぞれその臨床的効果を左右すると考えられる, 特に好中球の運動性, 即ち運動の形態と機能を検べて, 以下の成績を得た. 対象および方法 1)健康な成人を供血者とし, 2つの方法の比較には, 同じ供血者から採取した好中球を用いた, 2)濾過法は“Leucolumn(10)”を使用し, 60~70ml/分で約120分間, 運転...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1981, Vol.27 (1), p.533-536
Hauptverfasser: 植田高彰, 吉武淳介, 窪田良次, 西郷勝康, 田窪孝行, 中村博行, 柴田弘俊, 正岡徹, 石上重行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:造血器悪性腫瘍の治療中にみられる極端な顆粒球減少時の重症感染症に対して, 大量の抗生物質投与とともに, 顆粒球輸血の併用が推奨され, 効果をあげている1)~5). 大量の顆粒球の採取には, 濾過法と遠沈法とがある. われわれは, これらの方法により採取した顆粒球について, それぞれその臨床的効果を左右すると考えられる, 特に好中球の運動性, 即ち運動の形態と機能を検べて, 以下の成績を得た. 対象および方法 1)健康な成人を供血者とし, 2つの方法の比較には, 同じ供血者から採取した好中球を用いた, 2)濾過法は“Leucolumn(10)”を使用し, 60~70ml/分で約120分間, 運転し, columnをヒト血漿で洗修したのち, 800gで20分間遠沈し, 約200grの顆粒球浮遊液を得た , 3)遠沈法は, “Haemonetics model 30(R)”を使用し, 60~80ml/分で約120分間, 200grの白血球浮遊液を採取した.
ISSN:0546-1448