血友病A血尿患者に対する高単位濃縮第VIII因子製剤投与効果について

血友病A患者において血尿は吉田の全国調査によると関節出血皮下粘膜出血, 筋肉出血に次いで多く, 比較的頻度の高い自発的出血である. 従来Cryoprecipitate剤(以下AHF)にて止血をはかってきたが, 出血が遷延する場合がしばしば認められた. 今回, 血友病A血尿患者6例に高力価濃縮第VIII因子製剤を高単位1回注入法により第VIII因子凝固活性(以下VIII:C)を100%前後に上昇させる補充療法を試みた. 症例1.A奈(90)83-i, 14歳, 57.7kg. 前日より肉眼的血尿あり来院する. 入院の上高力価濃縮第VIII因子剤2,400u(42u/kg)を1回輸注した. 30分...

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Hauptverfasser: 高瀬俊夫, 市川正裕, 藤村吉博, 吉岡章
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:血友病A患者において血尿は吉田の全国調査によると関節出血皮下粘膜出血, 筋肉出血に次いで多く, 比較的頻度の高い自発的出血である. 従来Cryoprecipitate剤(以下AHF)にて止血をはかってきたが, 出血が遷延する場合がしばしば認められた. 今回, 血友病A血尿患者6例に高力価濃縮第VIII因子製剤を高単位1回注入法により第VIII因子凝固活性(以下VIII:C)を100%前後に上昇させる補充療法を試みた. 症例1.A奈(90)83-i, 14歳, 57.7kg. 前日より肉眼的血尿あり来院する. 入院の上高力価濃縮第VIII因子剤2,400u(42u/kg)を1回輸注した. 30分後VIII:Cはほぼ期待値どおり80%に上昇し, 血尿は24時間で消失した. 輸注による血漿Fibrinogenは前値が300mg/dl, 後値が480mg/dlと軽度の上昇であった.
ISSN:0546-1448