ヒトIgGのaggregationに伴なう生物活性の修飾について

人免疫グロブリン製剤中に含まれるIgG分子のaggregaticmの検出には抗補体性否定試験が行たわれている. 我々は人リンパ球表面のFcreceptorがaggregated IgGに強い結合能を示すことを利用して, 細胞側からの検索を試み, 抗補体性否定試験の成績と対比して検討を加えた. また, 市販抗D人免疫グロブリン製剤を加熱処理することによって起る生物活性の修飾についてin vitroでFcロゼット形成, 補体結合能, リウマチ因子及び抗アロタイプ血清との反応性について検討し, 若干の考察を加えた. 使用した抗D抗体は間接クームス試験及びブロメリン法で抗体価512倍の個人由来の血漿で...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1980, Vol.26 (1/3), p.165-167
Hauptverfasser: 石山紘, 奥山堅司, 増田和茂, 尾崎順一, 安田純一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:人免疫グロブリン製剤中に含まれるIgG分子のaggregaticmの検出には抗補体性否定試験が行たわれている. 我々は人リンパ球表面のFcreceptorがaggregated IgGに強い結合能を示すことを利用して, 細胞側からの検索を試み, 抗補体性否定試験の成績と対比して検討を加えた. また, 市販抗D人免疫グロブリン製剤を加熱処理することによって起る生物活性の修飾についてin vitroでFcロゼット形成, 補体結合能, リウマチ因子及び抗アロタイプ血清との反応性について検討し, 若干の考察を加えた. 使用した抗D抗体は間接クームス試験及びブロメリン法で抗体価512倍の個人由来の血漿であり, これで人O型D陽性血球を感作し, 人末梢リンパ球に作用させでFcロゼット形成細胞を得た. リンパ球はFicoll-Conray液による比重遠沈法で得たので, この中には単球も含まれており, 平均ロゼット形成率は14.6%であった. これを対照として未処理及び熱処理を加えた正常人免疫グロブリン(以下NGと略), ペプシン処理免疫グロブリン(PG), プラスミン処理免疫グロブリン(PLG), 及びスルフォン化免疫グロブリン(GS)を添加した際のロゼット形成阻止率を定量的に比較した.
ISSN:0546-1448