輸血後肝炎予防に対する中部胸椎硬膜外ブロック法の意義

1. 目的 私共は, 硬膜外麻酔の術後にTransaminaseの上昇が少ない事を経験し, 以来本法が肝炎の予防に役立つものと考え, 臨床研究の結果を昨年の本学会でも発表した. 今回は過去1年の臨床経験と, 本法の作用機序を解明する目的で臨床研究及び動物実験を行ったので報告する. 2. 方法 過去1年間に, 全身麻酔により手術を行った消化器系手術例のうち, 無差別の47例に持続硬膜外麻酔を併用し, 術後も約2週間持続した. また同時期でしかも同様の疾患例47例を比較対照群とした. 3. 結果 年齢, 性別の分布をみると, 硬膜外麻酔群と対照群との間には差は認められず, 前者の肝炎発生頻度は後者...

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Hauptverfasser: 神山洋一郎, 北島敏光, 遠田正治, 宮崎東洋, 佐藤光男, 横田広夫, 藤井佑二, 金沢寛, 奥山輝之, 菊島慶昭, 劉茂栄, 沢田芳明, 山崎忠光, 湯浅普治, 高田方凱, 城所仂, 高垣衛
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:1. 目的 私共は, 硬膜外麻酔の術後にTransaminaseの上昇が少ない事を経験し, 以来本法が肝炎の予防に役立つものと考え, 臨床研究の結果を昨年の本学会でも発表した. 今回は過去1年の臨床経験と, 本法の作用機序を解明する目的で臨床研究及び動物実験を行ったので報告する. 2. 方法 過去1年間に, 全身麻酔により手術を行った消化器系手術例のうち, 無差別の47例に持続硬膜外麻酔を併用し, 術後も約2週間持続した. また同時期でしかも同様の疾患例47例を比較対照群とした. 3. 結果 年齢, 性別の分布をみると, 硬膜外麻酔群と対照群との間には差は認められず, 前者の肝炎発生頻度は後者に比べ高率を呈し, 特に対照群では50歳以上の発生が約50%と半数を占めた.
ISSN:0546-1448