定性的マイクロMLCについて
輸血で同型輸血が原則であるように, 移植でも同型移植が原則であることには変りはない. 現在, すぐれた免疫抑制剤が存在することによって, 腎移植における組織適合性試験の重要性が多少なりともおおいかくされる結果になっているように思われる. 幸いHL-A試験は日本の各施設で実施されるようになった. けれどもMLC試験は, 手技が複雑で, 結果が不安定で, かつ, 成績ができるまで日数を要することや, 同位元素を用いる等のため, 現在, まだ十分に普及するに至っていない. われわれは, 数年来MLCを腎移植のdonor選択の手技として実施し, 臨床成績とMLCの成績とが極めてよく一致していることを第...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 輸血で同型輸血が原則であるように, 移植でも同型移植が原則であることには変りはない. 現在, すぐれた免疫抑制剤が存在することによって, 腎移植における組織適合性試験の重要性が多少なりともおおいかくされる結果になっているように思われる. 幸いHL-A試験は日本の各施設で実施されるようになった. けれどもMLC試験は, 手技が複雑で, 結果が不安定で, かつ, 成績ができるまで日数を要することや, 同位元素を用いる等のため, 現在, まだ十分に普及するに至っていない. われわれは, 数年来MLCを腎移植のdonor選択の手技として実施し, 臨床成績とMLCの成績とが極めてよく一致していることを第74回外科学会で報告した. 臨床成績とMLC試験を対比させてみた場合, 反応する(非適合), 反応しない(適合)の2群に分けるのみで十分と考えられることから, 厳密な手技が必ずしも必要ではないと思われるので, 定性的に2群に分類するにたる手技の開発を試み, 標準マイクロMLCと大差なく判定できる成績を得たので報告する. |
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ISSN: | 0546-1448 |