e抗原について

1972年MagniusはHB-Ag陽性の供血者血清中に抗体が, 同じくHB-Ag陽性の患者ことに血液透析をうけている患者に高率に抗原が検出されることのある新しい反応系を発見し, これにe抗原および抗e抗体の名称をつけた. そしてこのe抗原は血清肝炎の感染と深い関係があるのではないかと推論している. われわれもかねてから, HB-Ag陽性の血清同士の間で, ゲル内沈降反応で明瞭な沈降線が認められることが時にあることに気づいていたが, Magniusの報告と異なり, 外見上健康な献血者にも認められるので, 別種のものではないかと考えていた. しかしその後検討を進めている間に, e抗原と同じもので...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1975, Vol.21 (4/6), p.125-126
Hauptverfasser: 川井成子, 村上省三, 藤原ムチ
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1972年MagniusはHB-Ag陽性の供血者血清中に抗体が, 同じくHB-Ag陽性の患者ことに血液透析をうけている患者に高率に抗原が検出されることのある新しい反応系を発見し, これにe抗原および抗e抗体の名称をつけた. そしてこのe抗原は血清肝炎の感染と深い関係があるのではないかと推論している. われわれもかねてから, HB-Ag陽性の血清同士の間で, ゲル内沈降反応で明瞭な沈降線が認められることが時にあることに気づいていたが, Magniusの報告と異なり, 外見上健康な献血者にも認められるので, 別種のものではないかと考えていた. しかしその後検討を進めている間に, e抗原と同じものではないかと思われてきたので, われわれのみつけた抗原および抗体をMagniusに送り, 同定を求めたところ, ゲル内沈降反応では全くidenticalであるとの回答をうけた.
ISSN:0546-1448