ES法により見出されたtype specificなAu抗体について

栃木県赤十字血液センターは, 供血者のAu抗原およびその抗体の検出に当って, IAHA法, HI法, ES法, PHA法などを用いて検査を実施しておりますが, ES法によって検出したAu抗原, 抗Au抗体が, 必ずしも他の検査法と一致しない例が, ときおり, 見出されます. 私たちは, ES法, PHA法で一致しない数例の検体と, その検体に対応する抗原について, 検討を加えてきましたが, 今回は, T_1 , T_3 , T_4 について報告いたします. 検体T_1 は, Au抗原ES法陽性, IA価は256×で, そのtypeはadwであります. また, ES法において抗体側にも沈降線を認...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1975, Vol.21 (4/6), p.123-125
Hauptverfasser: 佐々木武道, 関根暉彬
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:栃木県赤十字血液センターは, 供血者のAu抗原およびその抗体の検出に当って, IAHA法, HI法, ES法, PHA法などを用いて検査を実施しておりますが, ES法によって検出したAu抗原, 抗Au抗体が, 必ずしも他の検査法と一致しない例が, ときおり, 見出されます. 私たちは, ES法, PHA法で一致しない数例の検体と, その検体に対応する抗原について, 検討を加えてきましたが, 今回は, T_1 , T_3 , T_4 について報告いたします. 検体T_1 は, Au抗原ES法陽性, IA価は256×で, そのtypeはadwであります. また, ES法において抗体側にも沈降線を認めましたので, PHA法による抗Au抗体の確認を行いましたが, adr coated cellで8×, adw coated cellで4×, inhibitionはかかりませんでした. 更に検体T_1 は, 正常ヒト血清はじめ, ウサギ, モルモットなどの動物血清とは, ES法において反応しませんでしたので, 検体T_1 を抗体として, ES法でのAu抗原との反応をみましたところ, adr typeのAu抗原と大部分, 反応しますが, 一部adw typeとも反応しました.
ISSN:0546-1448